黒い神話 第4話 華送りの章

懐かしき聲を聴くように

赫く赫く燃ゆるように咲く華よ

尊大なる黒き神域 闇の根源に咲き乱れるひとひら

秘匿を湛え艶やかなる花びらに心を寄せる月下の君

今際の際(いまわのきわ)期す時

今ひとたびの優しき約束を果たしその身に花を移す

黒き災厄訪れし刻 凶星堕つ

混沌を辿る者 無辜(むこ)の魂に

刹那の楼閣 図られた凶刃が迸る

迫り来たる刻 華の贄を捧げ 

暁の元に 送り火を見送る

予め失われた炎は 暗澹とした夜闇を迎え

天へ華開く慟哭となる

沈黙せし星々の渇きは 華導きし紅蓮の導となる

華の秘めたる願い

その意志は命の色を映す

常闇の星の界(よ)に

死線を辿り深苦なる寂寥の柵(しがらみ)からの解放を尽くせ

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