草も木も伸び放題な『おばぁさん』の家の庭は、野良猫たちが集まる楽園でした。
おばぁさんは毎日、野良猫たちにごはんをあげ、声をかけ、そっと見守りながら暮らしています。
野良猫たちもおばぁさんのことが大好きで、楽園にはいつも幸せな時間が流れていました。
そんなある日、ほんの些細なきっかけでおばぁさんと野良猫たちは離れ離れになってしまいます。
野良猫たちはおばぁさんのことを想い、おばぁさんは野良猫たちのことを想い、お互いに行方を捜し合いますが……
優しい文体で丁寧に綴られる物語は温かく、読者の心をふわりとほどいてくれます。
読み終えた後に柔らかな余韻と幸せな気持ちに包まれる、何度でも読み返したくなる作品です。