第12話 新役職
【三風視点】
あの後、もう一度天変地異が行われた後にこのいべんとが終わった。
『はーい!じゃあ、結果発表〜。市民陣営で残ったのが3人だね!大久保 愛理、三島 和也、三風 楓だから、ランダムで15人復活させるよ〜!あ、言い忘れていたけど、タッチされないで死んだ人は復活の対象とはならないからね〜そこんとこヨロシク。』
放送が流れる。まさか…
「ね、ねぇ雅?飛鳥ってタッチした?」
「ん?タッチしてねぇけど。」
嫌だよ…飛鳥がいなくなるなんて…
「じ、じゃあ飛鳥は蘇らないってこと?」
「…、そういう事になるな…」
希望の一つもない返答が返ってくる。どんどん僕の気持ちが黒い霧に包まれて行く。
「そうなんだね…うん。そうだよね。飛鳥は…もう帰ってこないんだよね。」
なんとか思考をプラスの方に持っていこうとするがショックが大きい。すると、雅から励ましという名の、結構心にくる言葉を言ってきた。
「あのさ、過去ばっかり見ても変わんないんだからさ。もういい加減、飛鳥…だっけ?そういうやつのことを忘れろよ。」
うぐっ…結構心に来ますねぇ…
「でもさ!飛鳥だっていいとこあったし!僕も友達として好きだったし!」
「だから、そいつを忘れたほうが精神的に楽になるだろって!」
「貴方!友達できたことないでしょ!」
「んな事ねぇよ!友達の一人や二人位いるわ!なめんな!」
僕達がやいのやいのやっている間に、また放送が流れる。
『えー、生き残った方には、1名ずつに役職が振り分けられます。1つ目、【数学者】 数学者の力は、自分で好きな数字を言うことでその数字を具現化することができます。
2つ目、【観測者】 全員の鬼の位置を知ることが出来ます。ですが、5分毎に鬼に位置がバレます。この2つは今の役職が入れ替ります。そして最後。【恋人】です。 恋人の役職に選ばれた人は、今の役職に重複して貰えます。そして、ランダムにもう一人の恋人を選びます。片方が死ぬと、もう片方も死にます。それじゃ、送るから。じゃあの。』
ピコン
スマホが鳴る。えーっと、私の役職は…
『貴方の役職は【恋人】です。恋した相手は氷室 雅です。』
ん?んん〜?これ、GM『近かったから』とかで決めてないよな?氷室さん今どんな気持ちなんだろ…
「ひ、氷室さん…?」
恐る恐る聞いてみる。いや、氷室さんには申し訳ないとおもっているよ?巻き込んじゃったからね?
「やってくれたなぁ…楓さんよぉ…」
あ、やべ。めちゃくちゃキレとる。
「ま、まぁ!仲良くやっていきましょうや。はは…」
「どんな面倒事に巻き込まれたか分かってんのかよ!」
「わざとじゃないって!」
二人並んで言い合う。ああ、なんだか、こんなときでも楽しいときってあるんだな…
「あとお前、俺に隠してることあるだろ。」
ギクッ!なんで分かったんだよ。特に口を滑らせた訳じゃ無いのに。
「なんてバレた?」
「え?なんかあんの?カマかけただけだが。言ってみろ。」
あああああああ!やられた!カマかける必要あった?無いよね!ふざけるなぁ!
「バレちゃったら仕方ないかぁ…ここに飛鳥の指とスマホがあるし…絶対に誰にも話さないでよ。」
そうして僕は話し出す。
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