第十一話 聖夜に君と

先日色々とあったけど無事にこの日を2人で迎えられた事を感謝して…。


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クリスマス当時の今日、僕と星夜は2人だけでホームパーティーをする事になった。そうなった原因は夕希である。あいつは僕らに気遣って2人っきりでと。それが分かってればクリスマスデートに変更してたのだが…連絡が来たのが準備終わった後である。気を遣うならもう少し配慮してくれ…と今現在此処にいない従姉妹に愚痴った


「星夜、ごめんね?折角の誕生日なのに」


「ううん。私は大丈夫だよ?それに大好きな銀河ちゃんと2人っきりで誕生日なんて初めてだから嬉しいな♪」ニコッ


「そっか。星夜が嬉しいなら僕も嬉しいよ」ニコッ


僕と星夜は笑顔を交わした。このほんの些細な何気ないやり取りでさえも幸せだと感じた。あの時、僕と星夜の仲を取り持ってくれた龍耶さんに感謝してもし切れないしこうやって2人で笑い合える日も無かったのかも知れない。今度お礼しに行こう。星夜と一緒に…。


「ねえ、銀河ちゃん。」


「なに?星夜」


「あの時…」


あの時とは…僕が先程言ってた日の事である。

星夜も同じ事を考えていた。星夜は言葉を続けた。


「あの時…あの日。お互いすれ違ってたけど…龍耶さんのおかげで私達はまた一緒に過ごせてるしもう二度と離れないって思えたの」


「そっか。僕もね、星夜と同じ事考えてたよ。君とまたこうして一緒に居られるから」


あの時、お互い本心からだと分かったから。

僕と星夜はお互いを大切に思いすぎてすれ違いが起きてしまったあの日。でもそのすれ違いがあったからこそ理解し成長し今の僕達がいる。そう。今日の日…星夜、君の誕生日である今日。12月25日…君がこの世に誕生した記念すべき日である。そして僕が君に2度目の恋をした日。1度目は自分の誕生日…7月7日に君に一目惚れしたあの日…。


「ねえ、星夜…君は今、幸せ?」


僕は星夜に問いかけた…。その問いかけに星夜は言葉を紡いだ。そう、幸せそうな笑みを浮かべながら


「とても幸せだよ。こうして大好きな銀河ちゃんと記念日に…自分の誕生日に過ごせて。怖いぐらいに…でもその怖さは恐怖心から来るものじゃなくて幸せから来る怖さ…。銀河ちゃんから離れたらきっと私は無理だと思うほどに銀河ちゃんからいっぱいいーっぱい愛されてるって感じてるから」


「そっか。君が幸せなら僕も幸せだよ。この世に君が生まれて来て、今でも僕と一緒に居てくれてありがとう。そして…これからもよろしくね」ニコッ


僕は感謝の気持ちと共に笑顔を星夜へと…。そんな星夜は応えるかの様にはにかんだ


「こちらこそ、これからもよろしくだよ。銀河ちゃん♡」ニカッ


僕と星夜はお互いを見つめ合い…確かめる様に一夜を過ごした

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銀色の河に輝く星夜【ぎんせい】 銀龍 @nao_1988

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