第6話
「ひまーーーーー」
とある日の昼。さえかは暇すぎて叫んでいる。
「ISSからの救助信号がありましたが、応答しますか?」
叫ぶほど暇なのだ。断るわけがない。
「うん。どうするの?」
「おすすめなのは、物質を入れたミニロケットを送ることです。」
「うん。それで。」
「こちらの身分は明かしますか?」
「いや、二回目くらいに教えてあげて。それまでに地球に近づいて。」
「わかりました。」
「ていうか、資源は今、どうしてるの?」
「昔と同じ速さで採掘しております。速めますか?」
「うん。」
「採掘用ドローンを作りますか?」
「ドローンでもいけるんだ。」
「失ったときの損失が少ないので。」
「おっけ。ミニドローンを100台で。潰されたら、すぐに補充。」
「分かりました。採掘量は2倍に増えます。戦闘用ドローンと輸送用ドローンも作りますか?」
「お願い。」
「分かりました。」
「でも、戦闘用ドローンっている?」
「デブリの破壊がメインですが、他星生命体の攻撃の可能性があります。」
「へーー(分からん)」
「物質が届いたようです。」
「速!」
「どこから来たか調べているようです。」
心の声:(もちろん調べるよね)
「調べるのは諦めて、毒があるかどうか調べ始めました。」
心の声:(あるわけないよね)
「食べ始めました。」
「はぁ?!(;´Д`A」
「次は燃料を送ります。」
「ちょっと待って、速い!」
「じゃあ、いつにしますか?」
「明日?」
「分かりました。」
###一夜明けて###
「おはようございます。物資を送っておきました。あと、ISSに十分接近しました。」
「何もかもが速い……」
「時は金なりといいますから。朝ごはんを食べた後に連絡をとりますか?」
「うん。(眠い)」
「メールで行いますか?」
「うん。(眠い)」
「すみません。まず、朝ごはんを食べましょう。」
「うん。」
###しばらくして###
ピロン♪
「ん?」
「ISSからです。不審な物体が近づいているのにびっくりしたようです。」
「不審とは失礼な!」
「身分を全く明かしていませんよ。相手が不審と思うのも仕方がないです。」
「まあ、そうだけど。返信よろしく。こっちの身分は最低限のみ伝えてね。あと、友好な関係を築きたいことも!」
「分かりました。」
ピロン♪
「返信かな?」
「はい。ドッキングの準備が整った旨を伝えるもののようです。」
「ちょっと小さくて、快適な船を準備して。そして、プレゼントをちょっと。」
「分かりました。服装はどうしますか?」
言われてやっと気づいた。今はほぼ裸のようなもので、ロボットみたいだ。
「うーん。まず、今の服を最小にして……」
「現在は地球では7月です。」
「じゃぁ、夏の服装で。」
「承知しました。それにしても、ハイテンションですね。」
顔が熱くなっていく。
「うん……」
「服が届きました。リモコンもあります。」
言葉と同時に服が動く台に乗せられて運ばれてきた。薄いピンクのTシャツに濃い青の半パンだ。夏なのかは怪しいが。その場で着替え始めた(着始めた)。周りには、誰もいないのだ。
ちょうど着替え終わり、髪を溶かしている時、
「船が完成しました。出発ができます。」
「はーい。」
船に乗り込んでみると、とても驚かされた。
まず、壁が少し黄色い白で統一されており、物も固定されていた。しかも、中が円柱のような空間だった。壁が丸いことと、家具がないこと以外、家と同じぐらい快適だった。
「わぁ」
「出発します。」
轟音が鳴ったが、全く揺れなかった。でも、重力がなくなったようだ。体が浮き上がった。
「すごーい。浮いてる!」
「もちろんです。ここは宇宙ですから。」
特に会話が交わされず、すぐにISSに近づいた。
(次に続く)
作者から
仕事の合間で書きました。しばらく忙しいので、更新が月一になれないかもしれません。すみません。
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