エイプリルフール即興企画 こんな氷竜の子グラスは溶けろ

❄️「皆さんこんにちは、グラスですう」

🖤「そんでもって、俺がシビルだ」


❄️「今日はエイプリルフールなんですよねえ」

🖤「こういう時にやるべき事は何かを、作者は今朝思いついたそうだな」


❄️「と、いうわけで、こんな日だからこそ出来るお話の数々をお楽しみくださいねえ!」

🖤「なんにも考えず、肩のチカラ抜けばいいと思うぞ」


※注意事項※


・基本ほとんど台詞だけなので、誰がどの台詞を言っているのか分かりやすくするために、カギカッコの前にキャラクターのアイコンを置いています。誰だかは察してください。


・ネタとネタの間にグラスとシビルのコメントがあります。


・感動とか一切無しのネタ集です。一部過激表現あるかも。その時は一応注意書き入れます。


・本編を見ていないと意味不明です。


 それではどうぞ……。


   * * * * * * *


(暴力描写あり)


🪨「修行の邪魔だ、どけ。どかないのなら女子供でも容赦しないぞ」

🌊「あら、最近の男って荒っぽいのばっかりね。あなたのような野蛮な奴はこんな所よりもじめじめした所で修行が合いそうね」


 この状況でも余裕の言い回し。そう言われて、俺は激怒した。


🪨「貴様アアッ!!!」


ゴオオオッ!


 俺はリヴィエールを殴ろうとした。


ドゴッ!!!


🌊「あ〜〜〜やられた〜〜〜!」


バタッ


🪨「どうだ!俺は誰よりも強いんだ!何度でも言う!俺は最強のドラゴンだ!!!」


==リヴィエールが弱かった==


❄️「こんなお父さんだったら厭ですう……」

🖤「これじゃあサクスムもリヴィエールの事を認めなくって、そもそもグラス生まれてなかったかもな」


   * * * * * * *


 空が晴れ渡ったあの日。卵にひびが入り、割れた穴から顔が出てきた。


🐣「ピヨピヨ!ピヨピヨ!!!」


 産声を上げる……ヒヨコ!?


==なんか違うのが生まれてくる==


❄️「ヒヨコさん可愛いですう!今度生まれる時はヒヨコになりたいですう!」

🖤「……そういう問題か?」


   * * * * * * *


(暴力描写あり)


🪨「それー!!!それそれーーー!!!」

❄️「ピギャアーーーーー!!!」


 腕にグラスを抱えて派手に飛び回ったものだからグラスの悲鳴も良く聞こえた。やっと降りてきた時、グラスの顔は恐怖のあまり泣いていたのだった。


🌊「グラス……」

❄️「ええん……ママァ……」

🪨「グラスも楽しそうだったぞ……って何だ、リヴィエール……?」


 私は、拳を強く握り……


ボコオッ!!!


🪨「バッキンガムッ!!!」


ドサッ!


 サクスムの顔を、本気で殴った。そして、倒したサクスムを抱えて、崖の上に立ち……。


🌊「これも根性を付ける修行よ」


ブン…………


 サクスムを、崖から投げ落とした。


==リヴィエールの方が過激すぎる==


❄️「こんなお母さんも、厭ですう……」

🖤「どこぞの財閥一家の争いじゃあるまいし」


   * * * * * * *


(暴力描写あり)


 麓の村に着きましたあ。看板には『アルブル村』と書いてありますう。村には色々な人が住んでいて、人間の他にもビースト族も住んでいるみたいですう。わたしは意を決して入ってみましたあ。


❄️「わたし、周りから浮いてないでしょうかあ」


 すると、わたしに気付いた村人が近寄って。


🧑‍🌾「おや、見かけない顔だね。大きな翼と尻尾、君は見た所ドラゴン族か」

❄️「はい、グラスといいますう。昨日ここに引っ越して来たばかりでしてえ……突然ですが、わたしと勝負しましょう!」

🧑‍🌾「えっ!なにっ!」


バシッ!


🧑‍🌾「ひでぶっ!」

❄️「お家に帰るですう。あなたにも家族はいるんでしょお」


==アルブル村でする事がストリートファイト==


❄️「わたしのチカラ、こんな事に使いたくないですう……」

🖤「さっきのネタといい、作者は格闘ゲーム的なのが好きなんだよな」


   * * * * * * *


(残酷描写あり)


 夜の帰り道、ふいに周りの茂みが揺れましたあ。


❄️「え、何、何かいるんですかあ!?」


 わたしは辺りを警戒しましたあ。


ガサッ!ガサッ!


 周りの茂みは音を立てて揺れる、揺れる。そして、わたしの目の前の茂みから……


ガサガサガサガサ……


❄️「目の前……ひゃあっ!!!」

🖤「ウガアアアアアアアッ!!!」


ガサァッ!!!ガブッ!!!


 わたしは突然現れた怪物に急所を噛まれ、そのまま捕食されましたあ……。


ガブガブッ……クチャクチャッ……


==シビルがマジで怪物だった==


❄️「好奇心は竜をも斃すって、こういう事なのですねえ……」

🖤「あの時俺がもうちょっと元気あったらこうなってたかもな……」


   * * * * * * *


 氷竜の山で遭難した登山者二人。


👷「すまねぇ……俺がドジったばっかりに……」

🧑‍🚒「こんな状況じゃ救助も呼べない。どうするべきなんだ……」


 わたしは遭難者の前に降り立ちましたあ。


❄️「お二人共、大丈夫ですかあ!?」


👷「おお、キミは……!」

❄️「この山に住む、グラスといいますう!今すぐ助けてあげますう!」

🧑‍🚒「これが本物のドラゴン族か……初めて見るな……!」

❄️「とりあえずの食糧を渡しておくので、これでなんとか耐え凌いでくださいねえ!」


バサアッ!


👷「……」

🧑‍🚒「助けを期待した俺がバカだった」


==人助けが必要最低限==


❄️「あの時は家のシビルちゃんがどう思うかだったんですよねえ……」

🖤「グラスにこの際言っておく。あの時の判断は正しかったぞ」


   * * * * * * *


 先日、怪物に襲われて腕を怪我した木こりに会いましたあ。傷もすっかり治ってまた元気に仕事をしているみたいですう。


🪓「やあ、グラス。あの怪物が現れなくなったと聞いて、今まで怯えて暮らしてたのがウソみたいだよ。っと、その後ろにいる子は誰だい?」

❄️「この子はシビルといいますう。森で迷子になっていたので怪物に襲われる前に助けてあげましたあ」

🪓「そうなのか。それにしても、この子は鋭い目つきをしてるな。まるでこの前見た怪ぶ……ってか、こいつこそが怪物だな!ここで会ったが百年目!この恨みはらさておくべきかあ!!!」

🖤「うわああっ!」


==アルブル村の民が執念深い==


🖤「あの時、マジでこうなりそうで怖かった」

❄️「優しい人達がいっぱいのところで良かったですう」


   * * * * * * *


 グリューさんは、シビルちゃんに、わたしの尻尾から出した竜毒をギリギリまで薄めた薬を飲ませたのでしたあ……


ゴク……ゴク……


 すると……!


🖤「うっ……うああああああああああっ!!!」


 シビルちゃんの身体に強い寒気が襲いましたあ!!!


❄️「シビルちゃん!シビルちゃん!!!」

🖤「ううあああああああああああああ!!!」


ガタガタガタガタガタガタガタガタ……


🖤(へんじがない、ただのしかばねのようだ)


==Civil is Dead.==


❄️「もしこうなってたら、わたしはもうアルブル村でのお仕事を辞めたかもしれないですう……」

🖤「本当に、グリューヴルムには感謝しなくちゃな」

🪲「あの時は私にとっても一か八かだったから〜!」


   * * * * * * *


 バード族の集落の儀式の日からだいぶ経過して、冬がやって来ましたあ。わたしはいつものように、郵便屋さんから受け取った手紙を見てみましたあ。


❄️「ヴェーチェルさんからですう」


―――――――――――――――――――――


 グラスよ、シビルよ、元気にしているか?ヴェーチェルだ。


 先日、我らの集落に雪が降り注いだ。それもとんでもない量の大雪がな。おかげで住民のほとんどは凍えて動けなくなり空の便も大混乱だ。お前さえ来なければ……(怒)


==氷のチカラ効きすぎ==


❄️「あの時は、指示された通りに飛んだのですよお」

🖤「実際に降ったのは積もりすぎない雪で良かったな」

🦜「結果はともかく、あの日のグラスには感謝しているよ」


   * * * * * * *


(残酷描写あり)


ゴゴゴッ……!


 廃墟の村の家を探索中に突然、家が揺れ始めた。これが崩れる前兆だって事ぐらい、直感的に察したのだった。


🖤「やべえ……早く出なくちゃ!!!」


 俺は箱と日記帳を持って速やかに玄関に向かった!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!


 家の外では、グラスとヴェーチェルが俺の事をすごく心配していた!


❄️「はわわっ……家が崩れちゃいますう!!」

🦜「待てグラス、今行けばお前も巻き込まれ……ああっ!!!」


ドガラガラガラガラガラアアア……!!!


 さっきまで探索していた家は、轟音と共に崩れ去り、俺は瓦礫の山の下敷きとなった。


==Civil is Dead part2.==


🖤「……こうなってたら、俺は両親に会えたのかな?」

❄️「真実を思い出したとしても、シビルが生きててくれる道を選んで良かったですう!」

🦜「二人の絆は素晴らしいな」


   * * * * * * *


🦜「シビルよ、最後に君に頼みがある」

🖤「何だ……」

🦜「これが両親と村のみんなの敵討ちになるかは分からないが、どうかお前の手で、この仮面を叩き割って、全てを終わりにしてくれないか」


 ヴェーチェルさんは、シビルちゃんに例の仮面を渡しましたあ。


🖤「……ああ……分かった……やってやるよ……お前ら、ちょっと離れてろ……」


 わたし達がシビルちゃんから距離を取ると、シビルちゃんは実家の壁に仮面を貼り付けて……!!!


🖤「うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


ダァアーーーーーーーーーーンッ!!!!!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ドバーン!!!!


 シビルちゃんの拳は汚れた仮面を粉々に叩き割った衝撃で、わたしの実家の壁が四方に倒れたのでしたあ……。


🪨「ダメだこりゃ!」


==突然のドリフネタ==


🖤「本作随一のシリアスなシーンが台無しじゃねえかよ……」

❄️「それでもあの時のシビルちゃん、鬼気迫る迫力でしたよお……」

🪨「お笑いのためならセットも壊すとは、昔の人は考える事が違うな」


   * * * * * * *


女性の声が聞こえた。


🗡️「……どうしたシビル?」

🖤「風呂の仕度を進めててくれ、俺が行く」


 シビルは岩で塞がった出口に向かって、声を出した。


🖤「ああ!ここに二人の人間がうっかり閉じ込められたんだ!」

🧊「あら、その声はグラスセンパイと一緒にいた人間ちゃんかしら?」

🖤「人間ちゃんじゃねえ、シビルだ!お前この間グラスの鱗剥がしやがったヘイルだな!?」

🧊「そうだけど?もしかして助けて欲しいってコトぉ?」

🖤「ああ!もしお前に他の命を想う心があるのなら、俺達を助け出してみろよ!」

🧊「ハァ……正直面倒くさいし、見なかった事にしーようっと!」


バサアッ!


🖤「ハァ……」

🗡️「あ、やべ……俺三日と持たないかも」


==ヘイルがマジでクズすぎた==


❄️「なんだかんだで、あの子もあそこまで非情じゃなくて良かったですう」

🖤「あそこでヘイルが助けなかったら、エイリークもどうなってたか」

🗡️「俺達の勇気の前なら何だって乗り越えられるよな!」

🧊「おのれリア充」


   * * * * * * *


それから数ヶ月が経過して……。



❄️「おはようございますう」

🖤「おはようグラス……と言いたい所だか、大事な話がある」

❄️「大事な話って、一体なんでしょうかあ、シビル」


🖤「…………グラス……」


 シビルは、少し黙ってから、言いましたあ。


🖤「これからも、グラスと一緒に暮らしていいか?」


==最後の最後でシビルが妊娠しなかった==


❄️「これだったら、このお話はもう少しだけ続いたのかもしれませんねえ……」

🖤「それでも俺は、去るべき時に去るんだろうな……」


   * * * * * * *


❄️「……以上になりますう」

🖤「こうして見ると、俺達の物語は沢山の優しさのおかげで成り立っていたんだな」

❄️「そうですねえ、わたしも沢山の優しさと、ちょっとだけの幸運に支えられた気がしますう」


🖤「しかし世の中にはまだまだ沢山の物語が眠っているんだよな」

❄️「今度は紫色の瞳のサッカー少年とお弁当作りが得意な少女の物語が近日語られるらしいですう」

🖤「一体どのような物語を見せてくれるのか、俺も楽しみだな」

❄️「きっとわたしとシビルちゃんが今日までこの関係を作ってきたかのように素晴らしい物語になると思いますう」

🖤「そうだな、まだ見ぬ新たな主人公達にも沢山の優しさと幸運があるといいな」


❄️「というわけでわたし達はこれからもみんなに優しさを分けてあげるために頑張りますう」

🖤「俺だってやるだけやるつもりだ」


❄️「それでは、これからも氷竜の子グラスならびに……」

🖤「早苗月創作シリーズを……」


❄️「よろしくお願いしますう!」

🖤「よろしくお願いします」

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氷竜の子グラス~APPEND EPISODE~ 早苗月 令舞 @SANAEZUKI_RAVE

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