第107話 違和感


伝わらないのは伝えようとしていないから

そう言われてしまったら

とうにも返しようもないのだけれど

何と言うかこの違和感は

いつまでたっても拭えない

たぶん私は非力な母親で

子どもたちは繊細で守るべき人間

そういう図式に当てはめたいのだろう

でもごめんなさい

非力は非力だけど打ちひしがれてる母じゃなく

繊細は繊細だけどヤツらは一人で立っている

素晴らしいあなた方の方程式は

キレイに解けるものばかりじゃなくて

きっと私たちは厄介な解けない側に

どっぷり浸かっているんだ

可哀想だと思われているうちは

私たちは相容れないもの同士だ

この違和感はいつまでも残り続けるのだろう

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