第60話 夢の魚


夢の中で私は

珍しい色の魚だった


その姿はキレイな川でも

汚れた川でも

どうしても馴染めない


あまりの居心地の悪さに

必死にヒレを動かして

ピチピチと叩いてみれば

飛び上がった姿が水面に映る 


反射する私の色は

目立つけれどとてもキレイで

このままでいいんだと

初めてそう思ったところで

夢から覚めた


透明なしぶきが

陽射しを受けて眩しかった

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