第23話 キャンディとピストル


キミの手には空色のキャンディ

魔法の杖みたいにキラキラ光る

どうしようもない僕にはそれが

世界最後の希望に見えた


それなのに僕の手にあるのは

鈍くくすんだ錆びたピストル

傷つけることしかできないのに

これじゃ何一つ撃ち抜けやしない


全てを見つめる神様はいつも

そんな僕達のことを笑うけど

決して助けてはくれないんだ

純粋な目で流れる血を見てる


傷口にキャンディ

何の役にも立たない魔法で

その痛みを消して見せてよ

出来損ないのピストルから

吐き出されるいびつな弾は

きっとキレイな空色だから

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