この作品を読んでまず感じたのは、りなとともみの会話のリアルさでした。
女子同士の距離感や空気感がとても自然で、軽口を叩き合いながらも互いを支え合っている関係性が会話のテンポからしっかり伝わってきます。毒舌だったり、少し乱暴な言葉遣いだったりするのに、不思議と二人の友情の温度が感じられるところが印象的でした。
第1話では、ともみの浮気発覚から始まり、復讐をどうするかという会話がコミカルなテンポで進んでいきます。
「あそこをちょんぎる」「半ぐれにぼこしてもらう」など、物騒な案が飛び交うのに、どこか笑えてしまうのは二人のやり取りのテンポの良さのおかげだと思います。
その中でもりなは冷静に状況を見ていて、「精神的に来る方法で」という発想に切り替えるあたり、ただの勢いの会話ではなくキャラクターの性格がしっかり表れていると感じました。
第2話では舞台がクラブに移り、こうしという人物も登場します。
ここで見えてくるのは、りながただの友達思いの人物ではなく、少し危うい世界にも慣れているような空気を持ったキャラクターだということでした。
こうしがりなに想いを寄せているのに対して、りなが彼を「便利屋」と表現するところからも、彼女の恋愛観や距離感が垣間見えて興味深かったです。
また、この作品を読んでいてとても気になったのはタイトルです。
『その恋はとても綺麗だった』という言葉からは、どこか純粋で美しい恋の物語を想像します。しかし実際に描かれているのは、浮気、復讐、クラブ、援交といった少し荒れた青春の世界です。
だからこそ、このタイトルが強く印象に残りました。
この少し危うい人間関係や環境の中で、「綺麗な恋」と呼べるものがこの先描かれるのだろうかと自然に想像してしまいます。もしかすると、この荒れた世界の中でたった一つだけ輝くような恋が描かれるのかもしれない、と感じさせるタイトルだと思いました。
現時点では物語はまだ導入段階で、まさきとの対決や、りなの恋、そしてタイトルにある「綺麗な恋」がどのように描かれていくのかはこれからという印象です。
それだけに、二人の友情がこの先どんな形で変わっていくのか、そしてこの世界の中でどんな恋が生まれるのか、とても気になるところです。
会話中心でテンポよく進むストーリーと、リアルな人物関係の空気感がとても魅力的な作品だと思いました。
もしこの物語の続きを読むことができるなら、ぜひ読んでみたいと感じています。