講談社文庫『猫弁と星の王子/大山淳子』
「あの「猫弁」が、帰ってきたー!
百瀬太郎は亜子と結婚の約束を交わしたものの、個人的な事情でまだ結婚には至っていない。二人が喫茶店でご飯を食べていると、「ちょっと見ていてください」と百瀬の腕に……渡されたのは、赤ちゃんだった! 一方、地方から上京してきた正水直は入学金詐欺に遭い、途方にくれていた。行くところがない直も、百瀬の事務所にたどり着き……。さらに、「死なない猫」の相談まで舞い込んで――。事務所は大賑やか、百瀬は大忙し。亜子との関係は、いったいどうなる!?」
以上公式より。
第一部完結後に始まったシリーズ第二部の一冊目。
再読のはずだけど、驚くほど内容を覚えていなかったので、真っ新な気持ちで読みました。
面白かったです。
面白くて安心感がある。
安心安全ないつもの猫弁です。
人が死なないミステリー。
とにかく全てが丸く収まるでお馴染みの猫弁です。
みんなちょっと冴えないというかヒトクセあって、でもみんないいやつ。人には悪意などないのだ……。
この世界では猟奇殺人など起きないし、闇祓も必要ありません。
優しい世界です。
何事かが起こっても「事件の裏に反吐が出るような人の悪意と情念が渦巻いている……」とか思う必要はありません。
大抵ただのすれ違いとか釦の掛け違いです。
ご都合主義もここまで突き抜ければ様式美。それを求めて読むのだからそれでよいのだ。
ドス黒でドス重な人間模様に浸かって疲弊してたので助かりました。浄化された。
ありがとう猫弁。
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