虐げられた少女が、アヤカシの夫とともにつかむものは……

アヤカシの生贄として捧げられた少女が、彼を愛する次期総領とその周囲の思いを受けて、少しずつ己の居場所を見出し、ついには真実にたどり着く素敵な物語。女性向けの物語なのかもしれないが、あまり気にならなかった。

読みやすい文章とよく練りこまれたストーリーで、一気に作品世界に引っ張り込まれた。中盤から後半のかけての怒濤の展開は素晴らしく、あっという間に読み切ってしまった。

読んでいる最中から、素直に少女の幸せを願うことができた。
おもしろかった。