第5章 - 啓示
藤本はシャナのオーラを感じ始めた。
藤本「(このオーラは、とても強いエネルギーを発している。)
藤本「あなたが、今日会ったシャナですか?」
シャナは美しい笑顔で答えた。
シャナ「そうです。」
藤本「このモンスターはあなたのものですか?」
モンスターたちが怒り始めている。
シャナ「落ち着いてください、みんな。彼は何も知らないんです。少し話をしましょうか、藤本?」
藤本「小春を助けた後で、話しましょう。」
シャナの表情が一変し、真剣な表情になり、口調も変わった。
シャナ「自分の立場を理解していますか?」
藤本「これがあなたの本当の姿ですか?あなたとマックスが、この計画を共にしたのですね。」
シャナ「誤解しないで。ただ話をしたいだけなんです。それに、マックスが生きていることすら知りませんでした。」コハルの安全はもう確保してある。
藤本 - もし話さないなら。
シャナ - ここでお前を殺して、コハルをドラゴンに殺させる。
藤本 - (他に選択肢はない。それに、やっとシャナのオーラが見えるようになったから、嘘を見破れるかもしれない。念のため、ステータスを確認させてくれ。隠匿の天文台。)
「名前:シャナ???
クラス:???
レベル:15
攻撃:660
防御:860
知力:880
HP:1160
速さ:560
攻撃力:660
防御力:1030」
藤本は震え始め、恐怖に襲われる。
藤本「(ちょっと待て、なんであんなステータスなんだよ!それにクラスは女神官だろ?名字はメルリアだろ?一体誰なんだ?」
シャナ「私のステータス見てるの?勝手に他人の持ち物見るなんて、気持ち悪いわね。」
突然、シャナが笑い出した。
藤本「何を…笑ってるの?」
シャナ「怖がる必要はない。さっき言った通り、ただ話がしたいだけなのに。」
藤本「わかった。じゃあ話そう。」
シャナ「座って話そう。話は長くなるから。」
藤本は自分が寝ていたベッドに腰を下ろした。
藤本「で、何を話したいんだ…?」
藤本はシャナが自分と同じベッドに座っているのを見て驚いた。
藤本「もう一つベッドがあったじゃないか。なんでこっちに座っているんだ!」
モンスターたちが怒り始めた。
シャナ「怒らないで。ただシャイなだけよ。藤本、私のような可愛い子が同じ席に座っているのがまだ怖いとか恥ずかしいとか言うつもりじゃないでしょ?」
藤本「話を進めよう。ところで、あなたは何者なの?」
シャナ「私が質問してるのよ。」
藤本「わかった。」
シャナ「でも、私はいい人だから答えるわ。」
藤本「(彼女の飛行モンスターが左右に飛び跳ね始めたけど、一体何のことだ?」)
シャナ「落ち着いて、私のトランスデーモンたち。」
藤本「トランスデーモン?」
シャナ「ええ、トランスデーモンは転送悪魔よ。」
藤本「転送悪魔?まさか悪魔なの?」
シャナ「私は悪魔じゃないわ。」私は現魔界の女王であり、歴代222人目だ。
藤本は衝撃を受ける。
藤本(つまり、私が殺すべき相手は彼女なのか?)
シャナ(でも心配しないで。私は歴代のように邪悪な人間じゃないから。)
藤本(オーラは相変わらず強いが、以前よりは落ち着いている。本当のことを言っているのだろうか?)
藤本(なら心配する必要はない。)
シャナ(ええ、いるわ。ルキフィトを救い主だと信じ、復活させようとした魔族がいるのよ。)
藤本(ルキフィトって誰?)
シャナ(彼は最初の魔王で、冷酷で独裁的な存在よ。私は魔族が他種族と平和に暮らせる世界を作りたいのだが、残念ながらルキフィトと同じ考えを持つ魔族に裏切られてしまったの。)
藤本(まさか、ルキフィトを復活させたなんて!?)
シャナ「いいえ、なんとか阻止できました。それに、脱出を続けるには力を封印しなければなりませんでした。封印術では、本来の力を取り戻すにはレベル100に到達しなければならないとされています。」
藤本「つまり、この姿は完全体ではないということですか?」
シャナ「ええ。」
藤本「では、姓とクラスは封印の影響ですか?」
シャナ「ええ、自動的に封印した時点で、私は女神官のクラスを持つ人間になっていました。姓についても、力が自動的に決めたのでしょう。」
藤本「(裏切られたと話すシャナのオーラは、かなり悲しげでした。)
藤本「そして、この転魔たちは?」
シャナ「私の可愛い子たちで、一緒に遊ぶのが大好きで、だから時々フィールドに行くんです。」
シャナは転魔たちを抱きしめ始めた。
シャナ「ほら、正直に言ったでしょ。さあ、私の質問に答えなさい。」
藤本「君が本当のことを言っているか、どうすればわかるんだ?」
シャナ「簡単だよ。私は精神術から身を守るブレスレットを着けていないから、君の力で私が本当のことを言っているか見分けられるんだ。」
藤本「(まさか彼女が隠匿天文台のこと知ってるなんて思わないでね?)」
藤本「私の力?どういう意味だ?」
藤本は胸に痛みを感じ始めた。
シャナ「小春がローマンに授業のことを話していた時に気づいたの。痛みを感じ始めたのに、ローマンがマックスのことで嘘をついた時、また痛みを感じたって言ってたわ。それで、私の変身能力と合わせて、あなたの力は嘘を見抜く何かと関係があるんじゃないかって推測したの」
藤本「本当に嘘を見抜けるかどうか、どうすればわかるの?」
シャナ「本当に試してみたいの?」
藤本「ええ」
シャナ「もう…」
藤本「なあ、もう一つ試してもいいかな」
シャナ「マックスが好きじゃなくて、藤本君が好き」
藤本は苦痛に身悶えし、腹が紫色に光り始める。
シャナ「嘘の大きさでダメージが増減するのか、それとも嘘を重ねるからこうなるの?」
藤本「わからない」
シャナの表情が変わり、ひどく恐ろしいものになる。
シャナ:どうしてあなたとコハルはここにいるの?
藤本:私とコハルは、サイロス王国から無理やり召喚されたの。私たちと他の勇者たちは、サイロス王国から魔王を倒すよう依頼されたの。
シャナ:私を殺すつもりなの?
藤本:いいえ。実は、サイロスが私の力を知った後、他の勇者たちに嘘をついたから、私とコハルを殺そうとしたの。
シャナ:彼女を守りたいの?
藤本:何を…何を…したいの?
シャナは藤本を押し倒し、顔を近づけた。
シャナ:私の顔をよく見て、コハルのところに行く勇気があるか言ってごらん?
藤本は答えず、シャナはベッドから起き上がった。
シャナ:行くわ。きっと間に合うわ。
藤本は、7歳の頃、女の子を助けられなかった時のことを思い出す。
藤本「またか、今度は揺らさないぞ」
藤本「シャナ!!」
シャナは振り返る。
シャナ「どうしたの?」
藤本「待って、私も一緒に行く」
シャナ「そういう言い方ね、行こう」
藤本「でも、どうやって間に合うの?」
シャナは微笑んで窓から飛び出し、大きなトランスモンに乗って飛び始める。
突然、トランスモンが耳元で何かを囁く。シャナは怖くなる。
シャナ「早く!急いで行かなきゃ」
シャナ「あのバカ、そんなことしないわよ。間に合わないと小春が死ぬわ」
藤本はトランスモンに登る。トランモンが揺れ始める。
シャナ「しっかり腰にしがみついて。」
藤本は恥ずかしがる。
シャナ「馬鹿!恥ずかしがってる場合じゃないわ。小春を助けたいの?助けたくないの?」
藤本はしがみつく。
藤本「待って、体がくっついちゃった。」
シャナ「体の震えを止める魔法よ。この魔法は操縦士の体に体をくっつけるのよ。」
そして、藤本とシャナは小春とマックスがいる森へと向かった。
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