「世界の半分をお前にやろう」ーーあまりにも有名な勇者と魔王のシチュエーションですが、『握手した相手を十年来の幼なじみレベルにまで信用させる(男限定)』というユニークな能力と、二人のとある関係性を融合させることで、本来最後の戦いであるシチュエーションを上質なプロローグに仕上げています。こんなプロローグで始まる勇者と魔王の物語も読んでみたい! 短編ながら読み応え十分です。(「〝まさかの関係性〟がおもしろい勇者と魔王の物語4選」/文=ファミ通文庫編集者E)