第25話 アタック2回目とダメ出し

あ゛ー動きたくない。

昨日は風呂入らないで寝ちゃいました。

食べた食べた。


みーちゃんは猫だからか、タタキが好きでした。魚の旨味が際立つそうです。

ゆきちゃんはモチ目玉。コリコリでトロトロで口の中がずっと幸せだそうです。

僕?シュワッチャ片手に深夜にカツ食べて、今日胃もたれしている三十路過ぎです。


やばい、若者二人は元気満々で張り切ってるよ。

あれだけ食べたのに。若いっていいなぁ。うらやましい…。


昨日書いたレポート、すごいテンションだ。見返すとちょっと恥ずかしい。

修飾落としてポイント絞って、速報で情報規制かけよう。

これだけはやっておかないと。あ゛ーだるい。


「今日も行くよね?いつにする?」

「骨せんべいの残り持って行こうか?」

「緊張感がなくなるからそれは置いていった方がいいかな」

完全にピクニックモードだな。上手く誘導しないと。


「まずは回復剤と毒消しがいいんじゃない。あと木の棒とか持ってみようか。」

「それだ!そうそう、敵が出てきて、バーンと吹っ飛ばさないと!」

「みーちゃんはシーフ武闘家枠で、回復剤と毒消し持って。ゆきちゃんは魔法使い枠で、木の棒持って。僕は昨日と同じく補助魔法枠で分析かけてるから。」


「猫、三角帽子とかマントとか持ってない?」

「うーん三角巾ならエプロンセットに入ってたかも…」

「解釈違いじゃないかな、三角巾にエプロンのクモ魔導士って」


というわけで、今日はゆっくりきました。

地下洞の入口は昨日と同じで変わっていない。念の為空気も見たけど大丈夫。

さて、行きますか。


「どんな敵が出るかな♪スライム♪ゴブリン♪ガーゴイル♪」

「昨日は生き物出なかったもんね」

「もしかしたら、まだ作るだけで動かせないのかも。昨日のトビザカナもどきだって魚の動きじゃなかったし、動かし方も分からなかったりして。」

「そうなら俺が教えてあげるよ!スライムはボールに跳ねればいいよって!」


ポーン、ポーン、ポーン、ポーン、ポーン、…

少し先の通路を、ボールのようなものが跳ねて通り過ぎた。


「いや、今のただのボールじゃん!?もっとこう、カエルがジャンプする感じでさ!あとまんまるじゃなくてもう少し柔らかく潰れた形にして!」

ゆきちゃんはこだわりがあるようだ。


ピョン、ピョン、ピョン、…

少し先の通路を、緑色のカビた鏡餅のようなものが跳ねて通り過ぎた。


「んーっと、ジャンプしたときは丸でいいの!水が入った袋を持ち上げた感じ!硬さは生魚と同じで色は水色!あと、人がいる方に向かって来るの!」

注文が多いな。


ピョン、ピョン、ピョーン!

スライムが現れた!


「よっしゃ!」


ピョーン、ピョーン、ピョン、ピョン、…

スライムが通り過ぎた!


「何でだよ!」

「戦う概念がまだじゃないかな」

「うえぇ。疲れたぁ。コイツ才能ないぃー。」

「じゃあモンスターは休憩にして、トラップ教えてみよっか。」





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