芸能事務所EMエンタテインメント所属の研修生・妹尾想太と藤澤琉生は同い年の中学三年生。入所以来ずっと一緒に過ごしてきた二人は、苦労も喜びも分かち合い、アイドルを目指してきた無二の親友だった。そんな二人の学校生活とアイドルの日々を描いた爽やかな青春ストーリーです。
事務所に入ったときからずっと一緒で、いつも仲良しな想太と琉生。その二人の友情が、とにかく尊いんですよ……。
関西生まれで、人懐っこく明るい性格の想太と、美少女に間違えられるほどの美貌を持つ琉生。性格も個性も正反対に見える二人ですが、妙にウマが合い、親友に相応しい相棒でありたいと常に切磋琢磨し、アイドルとして高め合う関係が微笑ましい。
「いつか二人でアイドルとしてデビューする」。そう誓い合う二人でしたが、琉生の頭に一人の女の子の存在がちらつき始める。友情に恋という新しい感情が入り込み、これまでの夢に戸惑いが芽生えてしまう。友情と恋愛、夢と日常。その狭間で揺れ動く二人の姿が切なくて、とても愛おしい。
夢を叶えるだけが幸せじゃない、別の青春の幸せの形も間違いではないからこそ悩ましい。思春期の葛藤を描いた作品でした。
(「男だって輝きたい」4選/文=愛咲優詩)