第6話 つい、カチンと。
介護施設を利用している方は、いろんな病気を抱えている。
認知症もその一つ。
そして困ったことに、他人の部屋を覗く徘徊プラス物をポケットに入れてしまうタイプの源治さんは、他の利用者さんからめちゃくちゃ嫌われている。
特に、女性陣からの評判が悪い……
廊下で千代さんとすれ違ったとき、強い口調でこう言われた。
「なんで、源治さんをここに置いておくの? 物は盗るし、あちこち歩くし、みんな迷惑してるんだよ」
この施設から追い出してくれと言わんばかりの千代さんの言葉に、ついカチンとした私は「じゃ、源治さんはどこに行けばいいんですか? 家に居られないからここにいるんですよ。ここに居られなくなったら、どこに行けばいいんですか?」
と言い返してしまった。
いつも強気な千代さん。でも、意地悪な人じゃない。少し考えてから
「私もいろんな施設に行った。あぁいう人も確かにいたなぁ」
と呟く。
『嫌いな人は、どこかへ行ってほしい』その気持ちはわかる。けれど「この人には、何を言ってもしょうがないか」と諦めて接するということも必要。それを周りの人たちが理解してくれたらいいなぁと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます