前回までのあらすじ


   ※長くなってきたので前回までの主なあらすじを付けることにしました。

   大筋の流れを再確認したい方のみ目を通していただければと思います。



            ※  ※  ※  ※  ※



 科学と魔法が生み出した奇跡の乗り物、銀河鉄道ガルディア。その運行が開始された日、魔法好きの少女ルルトアは作家である伯母のメディーレと、担当編集であり伯母の長年の友人でもあるジャンカルロと共に初めての宇宙旅行に旅立った。


 発車直後に訪れた展望スペースで、ルルトアは魔法科学アカデミーの魔法師クリスと出会う。アカデミーは彼女にとって憧れの場所だったため、魔法の話ができたことを喜ぶルルトア。しかし停車中の惑星マーディンでの観光中に不慮の事故に遭遇。危機一髪のところで難を逃れたものの、原因が魔法であると気づいたルルトアは事故ではなく誰かが仕組んだことなのではと疑い始める。有名人である伯母が狙われている可能性を考えて不安を抱くが、何の確証もなく、口には出せないでいた。


 その頃、ルルトアたちの故郷エリスレア星では大掛かりなテロが勃発していた。かつての大戦の敗戦国であるアルメトリアのテロ集団と、闇烏と呼ばれる魔法師たちが手を結び、爆破テロを引き起こしたのだ。ちょうどその場に居合わせたアカデミーの会長が魔法でテロリストたちを退けたが、橋は崩落し、甚大な被害をもたらした。その報せにクリスたちは驚愕する。

 会長がこの列車に魔法師を送り込んだのは、テロの矛先が魔力推進システムを搭載した銀河鉄道も標的にされると予想しているからではないか。そんな不安が芽生える中、クリスはルルトアと再会し、仲間の提案でディナーを共にする約束をする。


 憧れの魔法師たちと食事ができることを喜んでいたルルトアだったが、アルメトリア出身である伯母や自分がテロリストと通じているのではと疑われたことに怒りを覚え、傷つく。本国でもずっと差別を受けていたからだ。魔法師になる夢を諦めていたのも、それが理由だった。

 しかしその場で疑いは晴れ、アルメトリア人でも魔法師になれる可能性があることを教えられて戸惑うルルトア。

 そんなときジャンカルロが停車中の星の観光に皆を誘った。遺跡をめぐるナイトツアーだ。昼間の事故が故意であることを疑っていたルルトアは危険性が高いと判断し、強く反対する。すると翌朝の出発を提案され、クリスも同行すると言い出した。


 その夜、闇烏のマリアという女性を追ってきた神聖魔法の司祭たちが密かに遺跡を訪れ、神殿の中で戦いを繰り広げた。しかし敵の術中に嵌り、次々と斃されていく司祭たち。


 翌朝、それぞれに不安を抱えながらも未だ何も知らぬルルトアとクリスたちは、約束通り遺跡がある国立公園を訪れていた。


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