第60話 日記20240806 原爆記念日

 今日は8月6日、広島の原爆記念日である。


 いつも気が付くと黙祷の時間を過ぎている。

 まあ、いいか。


 親父は被爆者である。爆心地よりわずか200メートルで被爆している。

 電車の中ですし詰めになった人々の肉体のお陰で、この距離にしては放射線は露ほども受けていない。放射線はすべて人肉の壁が吸収した。

 電車の中の他の乗客は全員死んだ。地獄と化した八丁堀繁華街の中を抜け、黒い雨の最初の一滴が降る直前に自宅へと辿りついた。

 運が良いのか悪いのか。

 その後は見た光景がトラウマになり、広島を出て一生涯故郷には戻らなかった。


 私自身は広島の中学校で朝から晩まで原爆教育をされた。文化祭は30教室中29教室が原爆展であった。写真の中で皮がズル剥けになったお化けたちが踊り狂う。

 日教組の狂いっぷりここに至れり。そこまで子供の人生を昏いものにして何が面白いのか。お前ら。

 楽しんでやってるだろ? この変態教師どもめ。

 だから私は日本が核兵器を保持することに賛成する。同じクラスの皆もこの意見には同意していた。

 全員の言葉はただ一つ。『生焼けは嫌だ』

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