久佐田さんと草石くんの愛の逃避行(?!)に、
アドレナリンがコンクリートジャングルを爆走します。滑走路はサラリーマンなゾンビだらけ。
ちょ待っ。
うがうが言ってるだけだと
思わないでくださいね。
ちゃんと伝わってくるんです。
彼女の想いも、この物語の鼓動も。
しかも、可愛いなんて……。
ツギハギうさちゃん。
純潔乙女♡そして、
あざと可愛いフランちゃん☆
個性豊かなキャラクターたちが駆け抜ける
この世界で、
時々、
胸をドキドキさせて
時々、
頭をぽっかり空っぽにしてくる。
笑って
ハラハラして
ときどき、キュンとして。
気づけばこちらも逃避行の乗客です。
ドキドキ・キュン死・ゾンビ化確定の。
さあ、この物語のなかへ――
テイクオーーーフ!!
がぷっ。
すごいものを読んでしまった、と第一話の段階からハートを掴まれました。
とにかく新しさに満ちています。内容も、文体も、作品を構成するコンセプトも。
主人公は女子高生です。そして、世界にはゾンビが溢れています。
視点は女子高生の一人称なので「ギャル」な感覚に満ちた、とてもポップでテンポのいいもの。
ギャルなのでパワーがあり、深くは悩まず、ひたすら前へ前へと進んでいきます。ゾンビというものが溢れている世界にも、自分がゾンビになってしまった事実についても、あまり悲観することなく、その世界を生き抜く(?)ことをしていきます。
このギャル視点から見るゾンビ世界というのが、とにかく新鮮で新鮮で、強烈な読書体験を与えてくれました。
近年は芥川賞の候補作や受賞作などでSF設定やホラー設定を持ったものが独特な視点・独特な文体で綴られるのも出てきましたが、この作品もそんなテクニカルでポップな純文学作品に通ずる「凄み」があったと思います。
とにかく、読むと圧倒されます。その上で、腰を据えずに「アハハ」と楽しく読むこともできる。かしこまらずに読めるのに、はっきりと「凄い」と言える。そんな稀有で素晴らしい作品です。
読まないのは、絶対にもったいない!!