第19話 初めての依頼

 職員宿舎のベッド、物凄くグッスリ気持ちよく眠れた。

 良い睡眠は成長に役立った? 私は少し成長した様で、ブカブカもこもこの毛皮の服が、ほぼピッタリした感じになった。


 母ちゃん、成人ケトルの体型に合わせた服に作ってくれた、と言う事は身長100㎝になった?

 この調子なら、150㎝小柄な女性位に成れるかも。


 成れたら良いな、特別な加護を授かった私、ケトルの限界突破! 既に別種族だもの……。


「のんびりしてると約束に遅れる!」

 私ってやっぱケトシ系の猫だ、水で顔洗うの苦手だよ。

 手拭い絞って顔を拭いた。


「昨夜も、お風呂苦手で身体拭いただけで寝たもの……お風呂に入る訓練しないと」

 人の生活普通に出来るよう、余計な努力が必要って困った身体。

 今夜は、怖いけど雨に濡れる感じ、シャワーに挑戦だ! 可能な事からコツコツ努力だよ!


「あれ? お早う御座います! お待たせしてご免なさい!」

「俺達が勝手に早く来ただけ、きにするな!」

「昨日カズンだけ紹介してたな、俺はEランクのシロベ宜しく」

「俺もEランクでリットだ……モコ気の性か大きくなった様な?」


「私育ち盛りだからね? 成長したかも」


「たしかに昨日より成長してるぞ、朝飯まだだろ? しっかり食えば成長する」

「あれ? 朝もご飯食べるの?」


「朝も食べるのって普通だろ? モコは過酷な暮らししてたんだな」

 と、言われてギルド酒場に来てます。


 昨日の濃厚スープに、パンを確りお腹に詰め込み元気溌剌だよ!!

「モコは食べる時、幸せそうな笑顔だな、何でもおごって遣りたくなるぞ!」


「おごられてばかりじゃダメだよ、スープはいくら?」


「銅貨10枚だモコモコ嬢ちゃん」

「あっ、タイショウ昨日はご馳走様! 今朝も美味しかったです! 銅貨40枚、全員分です」


「銅貨40枚受け取った、今夜も食いに来いよ、ブドウジュースサービスするぞ」

「はい、必ず食べに来ます」



 気持ち良く、依頼掲示板眺めてますが、文字読めないのを思い出した。

「カズンさん、これ読んでくれる?」

「『コボルト討伐、一匹銀貨1枚』と書いてる」

「じゃこれは?」

「『薬草採取、10本を一束にして納品銅貨20枚』だな」

「これは?」

「『ゴブリン討伐、右耳一個銅貨10枚、魔石一個銅貨50枚』」


「これは?」

「それは無理だ! 『マルメット討伐、1頭金貨50枚』」


「マルメットって何?」

「全身硬い鱗の大ネズミで、丸くなって防御する」


「この端に有るのは?」

「それはGランク用だ『憩い食堂裏のどぶ掃除、綺麗になった確認証明で銅貨5枚』と書いてる」

「これは?」

「『正直堂倉庫整理、終了証明で銅貨15枚』だな」


「モコ? いい加減依頼受けよう!」

「ゴメンね、文字を覚えようとしてるの」


「文字の勉強なら、ギルド二階に図書室が在るぞ」

「そうなんだ、帰って勉強しよう! じゃマルメット討伐に行こう!」

「モコ? 無理だ! 依頼失敗すると金貨1枚の罰金だぞ」


「マルメットの心臓の位置、教えてくれたらその位置の鱗をメクル、それなら剣を差し込んで討伐出来るでしょ!」

「モコに言われたら、簡単そうだな?」


 依頼表を提出して、荷車銅貨10枚で借りて出掛けた。

 依頼した農園は結構近くに在った。


「あれ? 面白い!」

 マルメットは、私達が近付くと逃げもせず丸まった。

「ここが心臓だ」

 私は鱗に手を入れ、力いっぱい捲った。

「剣を差し込んで!」


「本当簡単に討伐出来た!!」

「残り2頭も狩るよ」


 農場主に討伐した報告をして、荷車私が引いてギルドに帰った。


「流石モコちゃん、マルメット討伐それも3頭!! 普通出来ないから金貨50枚も褒賞出すのよ!」


 金貨150枚貰えた、金貨100枚カズンに差し出すと。

「たおしたのモコだし、荷車引いて帰ったのもモコだ、貰え無い!!」


「今日の指導料! いっぱい教えて貰ったお礼」

 金貨30枚押し付けた。


 私のランクは変わらなかったけど、カズンとシロベにリットはDランクに昇級した。


 ギルド酒場で夕食中だよ。

「俺達、モコに着いて行っただけ、それが金貨30にDランク昇級!! 何と言ってお礼すれば良いのか!!」


「ここの皆! 昨日は祝ってくれてありがとう!! 今夜はカズンパーティー昇級を祝ってあげて!! タイショウ、皆にエール一杯配って! 私のおごりで!」


 そう言ってタイショウに金貨1枚渡した。

「モコモコ嬢ちゃん、金貨は要らんぞ銀貨3枚有れば、20人ほどの全員飲み放題出来る」

「じゃ、皆! お祝いに飲み放題するよ! ひっくり返るほど飲んで!!」


 ギルド酒場は大歓声だった。

(あざとい人気取りだけど、これで私王都ギルドで安泰だよ)

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