学校法人・小賀野学園は、長い歴史を持つ名門私立学校法人とされている存在しない学園、およびホームページ。

　三つほどの系列校を抱え、それぞれ小学部・中学部と、高等部まで紹介されている。

　ホームページには「次代を担う子供たちを育てる」という理念のもと、理事長室らしき場所で椅子に座る笑顔の理事長が掲載されている。

　また、動画サイトを利用した学校紹介ビデオも存在し、生徒とおぼしき子供たちや教師などがインタビューに答えたり活動している様子が紹介されている。学内の様子はどれもここ三十年ほどに立て直されたもので、子供たちが学内の様子を案内する動画もある。また同様に動画の中では学芸・芸術の分野などで高い評価を得ているとされており、実際に賞状やトロフィーらしきものが映っている。

　ここまでなら手の込んだジョークサイトのように思えるが、ビデオに出てくる生徒や保護者は実在しており、「こんなビデオには出演したことはない」と供述している。また教師として出てくる大人たちも実際の教師として存在しているが、「小賀野学園なる学校には勤めたことがないし、同じくビデオに出演したことはない」と供述している。

　警察は悪質なAI動画ではないかとしているが、実際のところはわかっていない。

　こうしたことを受けて、2021年、都市伝説系YouTuberの「青野こころ」氏が実際にホームページに書かれた住所への突撃取材を行った。それまでホームページに書かれた住所はGoogleMap上ではごく普通の住宅街になっているとされていたが、青野こころ氏の生配信では学校らしき建物を発見。視聴者に乗せられる形で学校内に侵入し、通報も相次ぐことになった。

　青野こころ氏は校内で歩いている警備員らしき人影や、運動場で授業を受ける子供たちを発見。彼らからうまく逃げながら建物内へと侵入。見た事のある内装などを発見すると、「やっぱここ小賀野学園の系列校っすね」「見つかったら保護者を装います」と言いながら奥へと向かっていった。

　最後に、教師らしき大人に見つかり「あ、ヤベッ」という言葉を最後に生放送は切断。

　それ以降青野こころ氏が現れることはなかった。

　一説では通報により捕まったなどと言われていたが、後日、小賀野学園のホームページ上には青野こころ氏が臨時教師として働いているインタビューが乗せられたため、やらせだったのではないかとも言われている。

　しかし現在では青野こころ氏の動画チャンネルは閉鎖されており、ネタばらしのようなこともされていない。また、肝心の青野こころ氏の所在もわかっていない。