「初恋」の「呪い」が「解かれた」幸せな物語

「はるかかなた。」の続編となるお話。
とりあえず前作「はるかかなた。」を未読の方は、読み終えてから本編を読んで欲しい。

前作「はるかかなた。」の主人公兼ヒロインの桜かなたちゃんが引き続き主人公を務める。
そして最早何回目かもわからないくらいの「やり直しの風」が吹いて、絶望しながらも「愛する夫と子供」と迎える「ハッピーエンド」を目指す。
···筈だったのですが、何故か未来の夫である楠木昇君が
・タイムリープして失敗してきた全ての出来事の記憶を持っている。(一部欠落あり)
・「初恋の呪い」が解かれていて、初めから「かなたLOVE」状態。
・「自分と関わってきた人に自分との記憶を呼び戻す」というチート能力を持っている。
···というこれまでとは違う展開に遭遇。
「これが最後」「今度こそ絶対に幸せになろう」と2人で決意して行動に移す。

今作では、「はるかかなた。」で昇&かなたを苦しめていた一木・優雅・春香が、この2人の活躍で
そこまで大した事が出来なくなっていて、
「こいつらがいらん事しなければ、ここまで平和なの?」と思えてくるくらいストレスなく読める物語になってます。
ちなみに「ざまぁ」タグがない為、「はるかかなた。」であれだけの事をしてきた一木に対するざまぁも結構軽いので、もしもっとざまぁが見たい方は作者さんの近況ノートに一木をざまぁする番外編があるので是非(笑)
ネタバレも軽く含んでるのでこの本編を中盤くらい読んでから見るのがオススメです。

「はるかかなた。」は「ハッピーエンド」を目指す物語とするなら、「初恋解呪。」は「ハッピーエンド」へ辿り着き、掴み取る物語という感じですね。

このレビューの作品

初恋解呪。