この生涯で肉塊を愛でる時が来るとは思っていなかった。
- ★★★ Excellent!!!
幼い頃、友達から聞く怖い話やホラー特集のテレビや雑誌を、後で怖くなると分かっているのに、ビクビクしながら、時に強がりながら聞いていました。
いや、幼くなくなっても、シャンプー中にフェイント見返りするし、目の前の鏡は薄目でしか見れない。
初めて貞子嬢をテレビで見た時も、7日間気が気じゃなかった。
ミステリだと思って読み始めた小説が、半ば過ぎたあたりでホラーだと分かった時の絶望感たるや。涙目で最後まで読みました。
ホラーとは、怪異とはそういうもの。
そう思っていたのに。
なんかかわいい。
ちゃんと恐ろしいのに怖くない。
むしろ愛おしい。
新感覚でした。これはホラーに分類してよい物でしょうか。
新ジャンルといってもいいのかもしれません。
昨今、メディアミックス様の手法でエンタメ化が進み、ホラーが新時代を迎えているようですが(それはそれとして好きですが)、ラノベとは違った文章で読ませる吸引力のある作家さんだなと感じております。
それにしても、肉塊、お好きなようですね。
生肉はとてもかわいいです。
シャンプーの時に振り返って、いたのが生肉なら、怖くないです。
愛でてもいい。