006 - おくすり -

006 - おくすり -



僕の名前はシエル・シェルダン、ハンターをやっている長命種の145歳。


13日前、初対面の怪しいおじさんに傷を付けたお詫びだと言われ強引に僕の船を新品のように改修されてしまった。


その後ステーションを出発して1日が経ち、僕は改修によって目覚めたニートとお喋りしながらお仕事の目的地であるランサー星系に向けて進んでいる。


「・・・という訳でお父さん達は40年前から行方不明なの、多分もう・・・」


「何言ってんだシエル、お前の両親がそう簡単にくたばる訳ねぇだろ」


「え?・・・」


ニートはこの船の操舵サポートシステムで、正式名称は「N.I.T.T.システム2000」、通称ニート2000、これは僕がつけた彼の名前だ。


目の前のスピーカーから出る音声に合わせて縦長の赤い表示灯が点滅している。


「40年前に留守番してろって言い残して旅行に行ったんだよな」


「うん」


「あの二人はお前が思ってる以上に時間の感覚が適当だ、長生きし過ぎて麻痺しちまってるんだろう、まだ若いシエルに40年は長く感じるだろうがあいつらの感覚じゃ4日程度の認識だろうよ」


「そうなの?・・・でもそんな事・・・あ、そういえば昔すぐ戻るからねって・・・20日くらい帰って来なかったな」


その時は深く考えず単にお仕事が忙しいだけなのかと思ってたよ・・・。


「・・・シエル、お前両親から「精霊化」について聞いた事は?」


「無いよ」


「なら俺様からは何も言えねぇ、両親に会った時に聞け」


「お父さん達はどこに居るの?、何か知ってるなら教えてよ!」


「いつもなら俺様に乗って出かけるんだがシエルが居るから子守りを俺様に任せたんだろう、予想外だったのは俺様が故障して機能が停止したのとシエルがやばい虫に寄生されたって事だな」


「・・・」


「お前の両親は星団のあちこちに拠点を持ってる・・・少し時間がかかってるが放っておいてもそのうち帰って来るだろ、娘のシエルが居るんだからよ」


「それが本当なら僕に何か連絡くれても・・・」


「お前はいい大人が旅行先から毎日家族に生存確認の連絡入れると思うか?」


「・・・」


「あの2人は何かに夢中になると平気で10年や20年は研究室に引き籠る」


「お父さんやお母さんは普通の長命種と違うの?」


「今俺様達が居るのはユノス星団だろ」


「そうだよ」


「あいつらは訳あって別の宇宙・・・ここのちょうど裏側あたりからユノス星団に移住して来たんだ、向こうの世界では長命種を「エルフ」と呼んでいた、エルフの中でも馬鹿みたいに長生きな奴らは「ハイエルフ」と呼ばれていてな、お前の両親やエッシャーのクソ野郎は「ハイエルフ」って種族だ」


驚きの真実がニートから語られた、そんな話僕知らないよ!。


「でも今は星団の外宙域は未開拓で、危険だから行っちゃダメだって・・・」


「今は分からくてもいい、そのうち分かる、まぁ少なくともお前の両親は生きてるぜ」


「そう・・・それならいいの、ずっと心配してたんだぁ・・・」


ピピッ・・・


「あ、お薬の時間だ、保管室へ取りに行くから操縦席のロックを外して」


「あぁ、分かった」


かしゃ・・・うぃぃぃん






保管室に入ってお薬を取り出し、ついでに残りの数量を確認する、この作業を怠ってもし旅の途中でお薬が切れたら僕はとんでもなく嫌な死に方をするのだ。


ちゅー、ちゅー、ずずずっ・・・


「うぷっ、相変わらずこのお薬不味いなぁ」


そんな独り言を呟きながら僕は管制室に戻った。


「そりゃそうだろ、今シエルが飲んでるのはベンダル・ワームの精液だからな」


「ぶふぉっ!・・・げふっ!、えふっ!、あぅ、鼻から出たぁ!・・・けほっ・・・せ・・・精液ぃ!」


「知らなかったのか、今そいつをスキャンしたら精液70%、薬液20%、栄養物質10%になってるぜ」


「うぷっ・・・なんて事言うのさニート!」


「事実だから仕方ないだろ、俺様のスキャン能力を疑うのか?」


「いや、そうじゃないけど、できれば知りたくなかったよ!」


「ベンダルの体液には強い依存性があるからな、一度でも注がれちまったら二度と元の身体には戻れねぇ、卵を産みつけられても孵化しなかった奴が精液を求めて再び自分の所に戻って来るようになってるそうだ」


「これは博士・・・僕の知り合いのお医者さんに安く分けてもらってるの」


「その薬は健康な人間が飲んでも中毒にならねぇように薬液が混ぜられてるから安全だ、今出回ってる薬は全部同じ成分にするように規格が統一されてる、安く売ってくれてるならその博士とやらは気前がいいな」


「うん・・・」


「奴らが出現した当初は襲われた奴が二度三度と自分から犯されに戻った記録も残ってる、シエルも薬が切れる前には欲しくて我慢できなくなるだろ、その状態で更に1日飲まずにいると禁断症状が出るから気をつけた方がいいぜ」


「・・・10日に1度くらい、幼虫が身体の中で暴れるの」


「それは体格のいい男でも転げ回るそうだから仕方ねぇな、我慢するしかない」


「何とかできないかなぁ・・・」


「できる方法を考えて特許を取れば大金持ちになれるだろうな、俺様と一緒に考えてみるか?」


「無理だよ、僕、頭良くないし・・・」


そわそわ・・・もじっ・・・


身体が熱くなり疼き始めた、お薬を飲んだ後はいつもこうなるのだ・・・。


「薬の匂いで発情したか?、呼吸が速くなってるぞ」


「え・・・ち、違うもん、これは・・・」


「恥ずかしがる事はないぞ、昨日みたいに気持ちいい事して欲しいだろう、操縦席に身体を固定しろ」


「やだ・・・恥ずかしいの」


そう言いながらも僕の下腹部は疼き、胸が切なくなってきて・・・。


「何度も言うように俺様はただの機械でプログラムだぞ、恥ずかしがる事はない」


僕は遂に我慢出来なくなり操縦席に座った。


「よーし、いい子だ、俺様がまた気持ち良くしてやるから覚悟しろ」


かしゃっ・・・かちっ・・・うぃぃぃん・・・


今僕の身体は膝から下の両足と両肩が操縦席に取り付けられている部品によって拘束され、ニートの制御で両手両足が「X」の形に大きく広げられた。


うぃぃぃん・・・かしゃ・・・うねうね・・・


両足の間に突き出たパーツからロボットアームが出て僕のお股の間に向かってゆっくりと近付いて来る、いやちょっと待ってよ!。


「わぁぁ、アームの先に昨日と違うのが付いてるんだけど!」


「これはお前の母親が座席の下に隠してたコレクションの1つだ、捨てるのが惜しいと言って最後まで処分するのを迷ってたな、整備したエンジニアが見つけて動くように調整してくれたようだ」


「じゃぁ船を改修した人達にもこれを見られたの?」


「完璧に整備されてるから当然見られてるだろうよ、シートを取り外した時にでも見つけたんじゃねぇのか」


「それって僕が普段使ってるみたいに思われてるよね!」


「そうだな、えらくマニアックな品揃えだからド変態の痴女だと思われてるだろうな」


「わぁぁん!」


うぃぃぃぃん・・・


「ニート、これ以上手足を広げないで、防護服がきつくて身体が締め付けられるの!」


「締め付けられて気持ちいいだろう?」


「やだ・・・違う・・・」


うねうね・・・ぶうぅぅぅぅぅん・・・ぴとっ


「ひぃっ!」


ロボットアームの先に取り付けられたえっちな形をした器具が振動しながら僕のお股に接触する。


「嫌ぁぁぁ!」


・・・


「モニターを見てみな、拘束されてるいやらしいシエルが映ってるぞ」


「ニート、これ・・・録画してないよね!」


「してるぞ、だが暗号化してるから大丈夫だ・・・そんな事より俺様がもっと気持ち良くしてやるから覚悟しろ!」


ぶうぅぅぅぅぅん!


「ひゃぁぁ!」


・・・


・・・









・・・


・・・


「どうだすごい画質だろう、さすが最新機種だ」


「・・・」


「見ろよここのカメラアングル、最高だと思わねぇか?」


「・・・」


今目の前の大型モニターには先程撮影された僕の恥ずかしい姿が映し出されている。


「ねぇニート、防護服の中が気持ち悪いの、おしっこも漏らしちゃったし・・・早く洗浄したいんだけど・・・」


身体が操縦席に拘束されてるから逃げる事ができないのだ。


「まぁ待てよ、もう1回再生・・・」


「わぁぁん!、何回見るのさニート!」








あれから25日経った。


ようやく今回のお仕事の目的地であるランサー星系ミューⅢ惑星に到着し、僕は今軌道上の荷受けステーションと通信している。


「ミューⅢ惑星植民基地宛の荷物を搬送、惑星軌道上の貨物ステーションへの接続要求・・・配送番号、569349ー0012889375、当船はエテルナ星系、ローゼリア籍シェルダン号・・・送信・・・っと」


ピッ・・・


「要求を確認した、指示あるまで現在地点で待て」


「了解しました」






通信が終わり、あとは順番が来るまで待って荷物をステーションに降ろすだけだ。


「次は何か良い依頼があるかなぁ、待ってる間ハンターギルドに問い合わせておこう」


「なぁ、シエル」


「何?、ニート」


「お前この仕事楽しいか?」


「別に楽しくはないかなぁ・・・でも重労働って訳でも無いし、他人と接触しないから気持ち的には楽な仕事だね」


「俺様が目覚めてから目的地に着くまで1つもトラブルが無ぇぞ!」


「そうだね、平和なのは良い事だよ」


「盗賊にも襲われないし戦闘も起きる気配が無い、ふざけんじゃねぇぞ!」


「何で怒ってるのさニート」


「刺激が無い、退屈だって言ってんだ!」


「毎日僕の身体を弄んでるのに退屈って・・・」


そう、あれから毎日お薬を飲んだ後でニートは僕の発情した身体を弄んでいる。


すでに僕の痴態を記録した映像は20本を超え、先日はニートにベストショットを編集した総集編なるものを強制的に見せられた・・・。


「映像の編集ってのは面白いよな!、つい夢中になってお前が寝てる間にも超高画質で編集作業をしてたんだぜ、シエルは可愛いから作業が捗る・・・」


「ニート!、何考えてるの!、「首輪幼女シエルの着衣拘束実況プレイ第一集」なんて変なタイトル付けちゃってるし!、その映像絶対に流出させちゃダメだよ!、僕が社会的に死んじゃうから!」


「俺様が時々再生して楽しむだけだから心配するな」


「・・・」

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