死刑囚の最期の独白と、それを見守った看守の物語。けれども、最後まで読み通せば、その尊厳には水を浴びせられ。否、尊厳をかろんじるこの世界こそが狂っているのか。三つの視点が歪に絡み合うバロックの物語。
前編だけを読んでも意味が解らないと思います。後編まで読んで、なるほどと、私は、もう一度、前編を読み直しました。シンプルですが、ギミック系が好きな方には、おすすめです。