第20話
協力者が現れたことで、国外に行く計画が発動されている事、その
発動した計画を時間通りに処置したいという思いもあるが、自分に
与えられた仕事は、きちんと片づけたいという思いがあり、その思いは
現時点では矛盾する事である事を感じて不安が募っている事で
山本の気が晴れてはいなかった。
そんなことを考えていると、白タクは、横浜中華街を少し外れた、
雰囲気の良い、中層階のマンションの少し先で停まっていた。
山本は、白タクが停車した時には腹を決めていた。
白タクを少し離れたコンビニに待たせて、急遽排除する事にした人物の
自宅と思われるマンションの3階の角部屋に1階から2階のベランダへ
ジャンプして手を掛けてそのまま懸垂をする形で、2階のベランダに
よじ登り同じ要領で3階のベランダまでよじ登った。
山本がこのマンション横の道からのマンションの3階のベランダに
到達に掛かった時間は、3分程度だった。
3階のベランダに侵入した堅二は、以前コンビニの駐車場で拾った
角材を刀の柄のように加工した物に、厚さ15㎝程の鉄辺を差し込み
瞬間接着剤で外れない様に加工し、鉄辺の片方には紙やすりなどを
使い手製のマチェットの様な物を作成しておいた物を取り出した。
ベランダから室内へと入る事は難なくできた3階という事もあったのか、
鍵が掛かっていなかった為、すんなりと室内に侵入することが出来た。
山本が侵入した部屋はリビングの様だったが、目指す人物は
この部屋には居なかった。
この部屋の構造も、どの部屋のつくりも同じような造りなので行動
予想がしやすい、リビングに居ないという事は、浴槽付近か、寝室しか
ないからだ。
リビング横にはキッチンがあり、キッチンの奥にあった空のゴミ箱から
ビニール袋ごと引き抜き左手に持った。
キッチンを抜けると次に会ったのは寝室の様だったが、扉に耳を
当てても音や人の気配を感じる事は出来なかった。
次に浴槽に近づくとシャワーを使用する音が聞こえてきた。
まだ、シャワーを使用して間もないのか、なかなか出てく気配が
無かった為山本は、扉の前で待った。
10分ほどするとシャワーの音は消え、扉の開く音がしてさらに5分が
経過して賢二の前の扉の取っ手が、下に下がった瞬間に
山本は前蹴りを取っ手部分にめがけて放った。
取っ手部分がスッポリとドアの向こうへとすっ飛んでいった。
ドアの向こうにいた人物はドアノブを下げてドアを押して開こうとした
瞬間に思いもよらぬ力でドアノブごと自分も後ろの壁まで吹き飛ば
された、動揺と混乱により思わす声を漏らした。
「わっ」
男は声を上げたが、その後、後ろの壁に頭と体を打ち付けて、
気を失い直後に絶命していた。
一蹴りで、ドアを開けようとした対象人物を壁までつき飛ばし、さらに
前進しながら忍ばせていたマチェットの様な物を対象者の首めがけて
横に一振りした。
対象者の頭部が切り離された状態で、大量の血しぶきが上がったが、
押し倒した扉の下を、踏みつけ直立状態にすることで、大量の
血しぶきが山本に付着する事は無かった。
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