「つまんねぇなぁ…」と洗面所の鏡に呟く28歳・東雲雷亜の最終出社日。その日の夕方に届くのが、世界で1億人が注目する新作VRゲーム「Arca」のハードウェア——この日常と非日常のコントラストが冒頭からとても心地よく決まっています。
淡々と流れる会社員の朝の描写が丁寧で、主人公のキャラクター像がしっかりと伝わってきます。「まったりソロ活」なのに「気付いたら有名になってた」というタイトルのギャップへの期待も高まり、自分のペースでゲームを楽しもうとする主人公の姿勢が清々しい。ゆったりしたテンポの中にしっかりとした物語の駆動力を感じられる一作です。