第3話 煙草について

 吸いすぎ吸わせすぎ問題。

 小道具として演技の下手な役者のように一連の所作で間を埋めがち。

 また、煙草を吸う=おしゃぶりを吸啜するみたいな図式にある通り、依存症も含め煙草・喫煙には不安感を埋める作用が紙面では感じられるらしく、その甘えの印象づけも汲んで登場人物にバカスカ吸わせてしまう。


 煙草がかっこいいのは中学生までです。高校生ともなればさすがにヤバいと感じながらも禁煙外来はハードルが高く(別に20歳未満でも受診できるんだけどね。ただし民間のニコチン製剤は確か20歳以上でないとダメだったはず)、あれよあれよというまに進学なり就職なり駒を進め、あるいはフリーターをして、ある程度ごまかせちゃう。煙草だけはホント20歳までにはやめよう。酒は早めに自分の限界を知っとこう。おじさんとの約束。


 吸わないに越したことはない。ド正論かつ最強の論理。煙草吸う金があったら脱毛にでも行こう。もしくは歯列矯正。あと近眼の矯正。海外旅行でもいい。ワーホリなんて素晴らしすぎておじさんまぶしさのあまり焼灼されちまう。


 そうしたわけで煙草は80-90年代に廃れた過去の遺物と考えていいと思うんだ、おじさんは。だいたい、喫煙者のキスはまじで

ドブだから。禁煙中に喫煙者とキスしたこともあるしドブにだって何回も落ちたさ。で、そのふたつはイコールで結ばれる味香り。煙草を吸うかどうかで未来の恋人はぐっと減る。とはいえ今おじさんは吸う側の人間だからあれこれいいたくないんだけど、妻が他界してまだ3年も経ってないし、恋愛とは無縁の身、ただ単に飲み屋でくだまいてる老婆心全開の小言としてふんふんと聞いてくれたらそれでOK。


 物語も時代によって好みとか思想が推移するので将来、依存が出ない・臭くない・健康被害がない・火を使わない、などの煙草が出るまではポンスカポンスカ吸わせるのはフィクションだからよねー、おはなしだからねー、というスタンスで煙は書いています。


 リアルで禁煙……?

 気が向いたらね⭐︎

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