私はすごく丁寧な恋愛小説をいつも不思議に感じます。
「あの時助けてくれたから」「私のことをわかってくれているから」
そういった分かり易いストーリーラインに乗せて恋愛をさまざまに説明してくれます。助けてくれたからあなたのために?モラルの話ですね。私のことをわかっている?損得の話です。
ロマンの話をしてほしいなと感じます。
つまり恋愛において理由なんてどうでもよくないですか?相手が何者か?どんな人か?恋愛ってそういうことじゃなくないですか?
いつ好きになったかなんてわからないんです。気付いたら同じ暮らしをしているんです。いつの間にか心だけではなくて身体さえも乗っ取られ、すっかり彼女と同じ素材に置き換えられてしまいます。良いか、悪いかなんて置き去りです。考えなしでただ嬉しい。だって魅了されているんだから。
良いことか、悪いことか、損か得か。そこに依存するのならもし悪いことが起きればすぐにいなくなってしまうと思うんです。モラルや利益に反して行動しないといけない時があると思うんです。そのときに側にいるから恋愛です。破綻してからがロマンです。
この物語はちゃんと恋愛をロマンにしてくれています。しかも私はこうするのが現実でも最も正しい恋愛だと思います。恋愛するなら理由なんて捨ててまず魅了し合うべきです。なのでこれは正しい実践的恋愛物語です。
おすすめです。