第11話 出会った悪役令嬢(3歳)

 五ヶ月が経った。

早すぎる。

今日はあの兄弟たちと出会う日で、私達が兄妹になる日だ。

私の命を救ってくれた日からお父様はあの兄弟を引き取る予定だったらしい。良かった。少し時間がずれて。

そんな事を考えてると、時間になった。

やってくる。


「お久しぶりでございます。リリア様。私の名前はルルア・ランドラでございます。この度、アルバート家に養子として迎えられました。」

「おなじく、コルア・ランドラでしゅ。はじめまして。リリアしゃま。」

「「よろしくおねがいします。」」

な、なんてかわいいの!? 

これがロリショタってやつ!?

なんでこんな子たちがメンヘラとヤンデレになるの!?

私は心のなかで自問自答を繰り返していた。

「ほら、リリア。挨拶しなさい。」

そうお父様に言われて、私は我に返った。

「ルルア様はお久しぶりでございます。あのときは私の命を助けていただきありがとうございました。また、コルア様はお初にお目にかかります。リリア・アルバートです。よろしくお願いします。」

私はそう言ってお辞儀をした。

「リリア。そんな堅苦しくなくていいんだよ。ルルアもコルアも、今日から家族なんだから。リリアのことは"リリア”や"リリ姉"と呼びなさいね。リリアも、ルルアやコルアのことは様つけなくていいからね。」

そうお父様が言った。

「「「わかりました。」」」

「わかったなら良し!それよりも、お父さんや、お母さんのことは好きなように読んでね。それでいおよね??マリアちゃん??」

「サファリがいいなら。でも……」

お母様は、顔を赤く染めながら言った。

「名前ではあまり呼ばないでくれると嬉しいな。呼んでもらえるのはサファリだけでいいから……」

!?!?!??????

私は頭の中がはてなでいっぱいになった。

何だこの可愛い生物。同じ生き物か??

私はそう思った。それから屋敷を案内することになった。


 私は屋敷を案内しているときにルルアに改めて感謝を伝えた。

「ルルア。改めてありがとう。」

「?何もしてないよ。リリィの命を守れたのは僕の誇りだし。」

????今こやつ、私のことをリリィって呼んだ??こんなのがヤンデレになるのが無理。

「あー。いいなぁ。ルルにぃだけリリィねぇのことなまえでよんで!」

そう言いながら私に抱きついてくるコルア。

ほんとにメンヘラになるんか??

可愛い弟ができたなぁ。

そう思っていると、冷たい視線がコルアにあたっている気がする。

気のせいよね??

「おーい。3人とも、そんなところで立ち止まってどうした??」

お父様が私達に声をかけてきた。

「お父様が呼んでる。二人共行こ!」

私はそう言って二人の手を引いて歩き出した。


 まだ私は知らない。この二人の秘密を。

それを私が知るのはまだまだ先である。

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