「箱を解く」とはどういうことか? 物理的なパズルだと思って読み進めると、足元をすくわれます。この物語が突きつけてくるのは、脱出のテクニックではなく、自分自身の思考の「境界線」でした。読み終えたあと、目の前にある何気ない景色さえ、別の何かに見えてくる……そんな不思議な感覚に陥る一冊です。
主人公が箱を解いていくというお話です。とても凝った謎解きの作品です。そして、ラストのシーンがとても良かったです。
ぐにゃぐにゃと主人公の掌で、私の頭の中で姿を変えるそれはなにか。本当に箱なのか。それは箱から出るための箱である。一緒に箱から抜け出すようなそんな気持ちの良い読後感でした。是非、状況を想像しながら一歩ずつ読み進めてほしい素晴らしい作品をありがとうございました。