第42話 キマイラ
「エマ!」と『希望の旋律』のメンバーはエマに駆け寄りに行く、『絶対強者』は「いい戦いだった」や「エマにあそこまでやるとは…」と衝撃を受けているものもいた
「エマ!大丈夫⁉怪我とかしてない?」
「心配するなフローラ、私は大丈夫だ」
真っ先に駆け寄っていたフローラに笑いながら答えるエマにサラは「やせ我慢とかしてないよな」と言われ苦笑いをしていた
「惜しかったなアラン」
負けたアランの背中を笑いながら叩くアルバートにアランは「惜しかった?」聞き返す
「そうだぜアラン、お前は」
「アルバート、お前はアランの代わりに見張りをしてくれ俺からアランに伝える」
アルバートはヴォル「あいよ~」と返し少し遠くへ行く
「それで惜しかったってなに?もしかして俺が最後気を取られたこと?」
「それもあるが、もう一つお前はエマの加護を何だと考えた?」
質問を質問で返すヴォルにアランは真面目に答える
「エマの加護はおそらく自動防御、一回発動したら次の発動までにほんの数秒だけ間を開ける必要がある。違う?」
「俺は加護の名前を当てることを期待していたんだが少し違うな自動防御って言う点はあっているが少し違う」
違う…なにが違うんだ。発動条件か、だとしたら
「視認できない攻撃だけに発動する。とか?」
「惜しい、正解は反応できない攻撃だ」
どおりで最初の目潰しは防がなかったわけだ。待てよ…つまりエマは俺の五発同時発射の火球を自分で防いだってことか!バケモノめ
そのあと俺は朝までぐっすりと眠り、キマイラがいる村までついていた
「村中こげくせぇな」
ジャンは村に着くなりそういった。確かに焦げ臭い、しかも焦げた家だったものなどを見る限り焼かれたのは最近だと思われる
「各自村を隅々まで調べろ!まだ生き残りがいるかもしれない!」
エマは俺たちに指示をだし、各自村中を見て回るが見つかるのはどれも焼け焦げた人間…焼死体ばかり
「こりゃ完全に何人か逃げてそれ以来戻ってないだろうな」
「なんで逃げた人がいるってわかるんだ?」
アランがホフに聞くとホフはドヤ顔で答える
「逃げ伸びた人がいないとワイズン家に情報が入ってこないだろ」
「だけど遠くからキマイラが襲っているを目撃した人がいるだけで、村人は全滅かもしれねぇぞ」
マルンはホフに言うと、ホフのドヤ顔が一瞬で曇り始める
「おいマルン、アランはまだガキだ。村人がまだ生きているかもしれないって信じてるかもしれないだろ」
ホフはマルンに肩を組んでアランに聞こえないように小声で話し始める
「だけどアランは焼死体を見ても驚かないし、それどころか冷静だ。あいつも生き残りはいないって考えてるかもしれない」
二人がコソコソと話している間もアランは村人を探しているがやはり見つかるのは焼死体だけのなか、アランの魔力探知に何かが引っかかた。
「何かいます!」
アランのその声にマルンとホフは臨戦態勢に入りアランよりも前に出る
「アラン、お前は」
「仲間を呼んでこいといのなら離れる必要はありません。お二人とも気を引き締めてください」
アランは手を上にあげて、生成魔法で出した赤いスモークを風魔法でを上空に飛ばすとその瞬間、瓦礫の山を突き破りアランたちにその魔力を持った生物が襲い掛かる
「キマイラだ!」
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