素晴らしい発想の短編

未来への期待を抱いてバーチャル内見に足を踏み入れた美奈子が完璧なマンションに潜む不気味な謎に直面するサイコサスペンス。ポップな美奈子とクールな不動産屋の守夜という対照的なキャラクターの対比が際立ち物語に引き込まれすぐに読み終えてしまいました。
バーチャル空間の恐怖を美奈子の歌声が打ち破るシーンは特に印象的です不安をエネルギーとして吸収するマンションに対し歌というポジティブな表現で対抗するアイデアが秀逸で、読者に希望を感じさせます。
「完璧な住まいが必ずしも幸福を意味するわけではありません」という最後の言葉は現代社会への鋭い問いかけとなっており締めも綺麗にまとめています