この小説を最後まで読んだ時、あなたはまず「こんな事ってあるのかよ……!!」と、心の中で壁を殴っているだろう。
まず、ホームシックリボルバーのあらすじを見ると
殺し屋の香里ナオは、人を殺める仕事に心を病んでいた。
そんなある日、彼女は同業者の屋川アカネと出会う。
と書いてある。
短いあらすじだが、確かにこの小説の全てを語っている。
屋川アカネはナオと同じ殺し屋。21歳女性というのも同じだが、ナオの後輩に当たる。
組織の上層部からは、役立たず、使えないなどと烙印を押されている。
そして、そんなアカネと出会い共に“仕事”をしていくにつれてナオとアカネの関係は深まって……というのが話の大体の流れである。
物語の結末は自分の目で確かめてほしい。
だが、確かに貴方は心の中で壁を殴るだろう。
さて、どんな作品でも殺し屋という存在には命のやり取りは付き物だ
それが例え正義でも悪でも自発的だとしても誰かの命令だとしても命を奪い奪われる世界。
それが殺し屋達の置かれている環境だ。
そんな中で、ノイローゼ気味になりながら殺しをやる人間こそが本作の主人公、香里ナオだ。
一般的にフィクション内の殺し屋といえば「血を見るのが好きなサイコ野郎」とか「復讐の為に暗躍する冷徹人間」とかを思い浮かべるだろう。
だが、香里ナオは違う。
殺しの技術が卓越してるぐらいで後はそこらの一般人と何の違いもない。
殺し屋さえしなければ、本当にどこにでもいる一般女性なのだ。
だからこそ、作品内でのナオとアカネの言動は殺し屋と思えないぐらいに優しいし、それ故に仕事のシーンの緊張感とのメリハリがしっかりあって面白い。
まだdemo版でしかないこの作品だが、一体どのように化けるのか今後が楽しみで仕方ない。