4 長編を書こう 3
これは備忘録であり、かつ、自分に宛てたお手紙のようなものです。きっと同じようにカクヨムを楽しんでいる方がいるだろうと思って公開して書いています。
やりました!長編を書き上げました!
20万字とちょっとの長編「ぬこ神家の相続」を昨日書き終えました。
長編を書こう、と思い立ったのが2024年3月だから、1年間くらいかかったことになります。
当初は2024年7月くらいには書き終えられるかなとか思っていたのに、あれよあれよとスケジュールが伸び、9月くらいにはどうにか、などと思っていたこともありましたが、それより半年ほど余計にかかったことになります。
振り返ると、7万字から8万字くらいの頃が一番
つらかった。「長編を書こう 2」で泣き言を書いた通りで、いやはや本当に話が進まなくて苦労しました。
文章にしておくと後でこうやって振り返ることが出来るのが便利ですね。
そんなわけで、記憶が新しいうちに反省点を考えてみると、まず何よりも設定とかプロットとかははじめにもっときちんと詰めておくべきでした。特にお話の継ぎ目のところで、どっちに進めばいいやらよく分からなくなってしまうことがしばしばでした。お話の骨格を決める時には、骨だけじゃなくて関節もちゃんと考えておくべし。肝に銘じたいと思います。
次に、取材や調査は早めにやっておこう、ということ。法律やら裁判所の手続やら、リアリティを出すためにあれこれ盛り込んではみたものの、実際のところは間違ってたりしないかな?本当にそういう感じになるかな?と思い始めると、物語も進まなくなってしまいます。
お話の舞台にした小田原や裁判所についても、フィクションとはいえ、ある程度は実際の姿に即して描かないとやっぱりお話にリアリティが感じられなくなってしまいます。
異世界転生モノとかファンタジーなどのジャンルを選べば解決しちゃう話だったりするんだろうか。でも、その場合は設定づくりの方で同じ課題がでてくるのかなあ。テンプレって偉大だ。
最後に、見せ場をどこで作るのか、ということをもっと考えておくべきだったなあ、と。派手なアクションもなく、殺人事件が起こるわけでもない現代劇は刺激が少ないわけで、その分だけ、読者を驚かせたり、考えさせたりするような展開をもっと用意しておくべきなんだろうと思いました。
他にもあれこれあるけれど、まあ、あんまり積み上げても疲れちゃうので反省はこれくらいで。
一方で、書いて良かった、って喜びも書き留めておきたいです。
まず、最後まで読んでくださった方がいたこと。
これは本当に嬉しかった。「長編を書こう 1」でも書いた通り、誰も読んでくれないということも覚悟していました。その分だけ、読んでくださった方の存在はありがたかったです。本当にありがとうございます。
それから、自分で書いたものを自分で読むのは意外と楽しい、ということ。誰かが創作論で書いていたことではあるのですが、自分でやってみて納得しました。作者の意図が全て分かる作品という特殊なお話だから、ってことなんでしょうかね。
そして、やっぱり達成感がすごい、ということ。山を登って、頂から振り返って小さく見える街を見下ろすような心地よさがあります。小さい山でも無名の山でも、自分の足で登ったんだという感覚が湧いてきた時のあの感じです。
創作論で、長編を書け、成長出来るぞ、という話を書いて下さった方々に感謝です。
2025年3月7日に書きました。
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