No.5:終の剣豪『柳生十兵衛三厳』

「全ての剣の道を終わらせる。それこそが俺の最強である理由になるだろう。」

 江戸時代に活躍した剣豪。生まれた頃から無類の剣才と洞察力を持ち、父である柳生宗矩しか対等に渡り合える者がいなかった。しかし、その父を超えた時、彼は自分を超える者のない時代に失望し、自害した。

 茶髪の総髪と右目に黒い瞳を持ち、左目は失明でくり抜かれた為、包帯を巻いている。

 背中に地楡に雀、両肩に柳生傘の金糸の意匠を施した茶色の着物を着ている。

 普段は冷徹で、常につまらなそうにし、やる気がない態度を振る舞うが、誰よりも剣の道を愛し、自分を超える強さを持つ者には喜ぶほど渇望し、そうでなければ、自身の剣術で剣の時代、武人の時代を終わらせようとする。

 剣の腕は誇張された逸話以外謎に包まれているが、彼を知る者ならばこう答える。

「天は彼の剣を愛したが、彼の剣は天を愛さなかった。」

【終ノ太刀:暗喰】

 塚原卜伝が生み出した一ノ太刀を独学で改良した最強の奥義。

 上下左右斜め真ん中あらゆる方向に全ての剣技を同時に放つという達人不可能の一撃必殺技。それはブラックホールの如く次元が歪むほどの同時斬撃で、威力は鉄の大岩を粉砕し、粉々にするほど抉る。

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