009.SDGsと生活の楽さをどう両立していくか
私は比較的「意識の高い」人間であるとは思う。趣味として人権や社会問題の本を読んでいたら自然とそうなる。動物も好きなので、希少動物が絶滅の危機にさらされているのは悲しい。
しかし一方で、個人としてできることが限られているのも確かである。
ドキュメンタリー映画は脅すような口調で視聴者に語りかけていることがある。社会の貧困や環境問題、差別はお前のせいである、と。私のような大人は「そんなこと言われたってできないこともあるもんな」と流せるが、若い人は真に受けてしまうかもしれない。
自分はドキュメンタリー映画が好きではあるのだが、あれはやっぱり何かしらの主義主張のため作られたもので、社会の全てではないと割り切る必要もあると思う。人間は主義主張を語る自由があるが、それを受け入れない自由もまたあるのだ。
欧米の若い人の中には環境問題を恐れ、絶望してしまう人もいると聞く。こういう場合は正直自分の気持ちを優先していいと思う。
なるべく良い人間でありたい、そう思うことはいいことだけど人間には限界がある。無限に優しくはいられない。むしろ人間が過度に優しくなければ生き残れない世の中のほうがおかしいのではないだろうか。
それに責任ある立場の人間がのらくら言いながら権力だけそのままにしておこうとしている面もあるので、その部分はちゃんと人のせいにした方がいい。自分にできることをやるというのは、自分がどうしようもないことに関しては適度に人のせいにするということでもある。
自分は何でも読む子どもだったので社会系の子どもの本も読んでいた。そこで「この問題を解決するのは君たちだ」みたいなまとめ方をされてキレていた。いや大人も頑張ってくれよ?! 子どもに丸投げするんじゃないよ。この段階では文章を書いている大人の方が詳しいんだからさあ。大人、子どもに期待しすぎ。
また、社会だけではなく私たちは自分自身の問題も解決していかなければならない。私も体や精神疾患の調子が悪いときは使い捨て食器を使っている。
私も社会のためにできうる限りのことをしたいとは思うが、人間は遠くの他人より自分のことが大事なのは当たり前の話だと思う。それを残酷だとか理不尽だとか思いはしない。みんなそうだから。
ただ、「自分が一番」で行動するだけでは解決できない問題はある。そして他人のことを考えるには、自分自身に余裕がないとだめなのだ。
お題
#私たちの環境アクション
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