『ひとりじゃないと、落ち着かない』/『よく見ると色々違和感に気づける校舎案内図』/『財産分与』/『出てくるのか、吸われるのか』/『厳守すべき品質基準』
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『ひとりじゃないと、落ち着かない』
曜日感覚が狂うほどの連休で、女の生活リズムは崩れた。
夫と娘のだらしのない生活。
女は我慢できずに家族会議を開く。
「普段通りの生活に戻します」
翌日。
睡眠を堪能する夫を叩き起こし、こたつに陣取る娘を引き剥がす。
家事の邪魔だと二人を遊びに行かせ、ようやく女はだらけることができた。
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『よく見ると色々違和感に気づける校舎案内図』
この高校に疑問を持って入学して、もうすぐ1年になる。
今日は、去年僕も参加した中学生向け学校説明会の準備を手伝っていた。
「……先生! この校舎案内図はなんですか!」
「それに気づいたか」
「去年もありましたよね! 見覚えがあります!」
「毎年キミみたいな学生を釣るために、用意してるんだ」
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『財産分与』
旦那の趣味が理解できない。
女の子の人形―――ふぃぎゅあ?を作っている。
れじん?とか言う素材は臭いし、正直困っていた。
でも、今は少し考えを変えている。
なぜなら、腹いせに旦那の人形を売りに行ったときに、想像以上の値段がついたからだ。
頑張れ、旦那様。
私のために共有財産を産み出し続けて。
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『出てくるのか、吸われるのか』
食卓に彩りを添えると噂の透明な箸を購入。
汁物に使うといいらしく、味噌汁を用意した。
すると透明な箸は味噌汁を吸い上げ、箸の内部に味噌汁で描かれた複雑な模様が浮かび上がる。
随分と重くなった箸と空になった味噌汁のお椀。
それらからゆっくりと手を離す。
この箸を口に入れる勇気が湧いてこない。
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『厳守すべき品質基準』
下級神が創造神からお叱りを受けていた。
「貴様は『神の奇跡』を全くわかっておらん」
「ですが創造神様。私は人々から望まれた奇跡を間違いなく叶えました」
「それがイカンのだ!」
下級神はわけが分からず首をひねる。
「人の願いを貴様が全て叶えてどうする! 『神の奇跡』は最低限の事柄に留めよ!」
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