1話30秒で読める140字小説集
『体が2つ、繋がる魂が2つ』/『「敵軍を睨んで、叫んでいるだけ」に見える人たちの重要性』/『参考文献「世界延命法 初級」』/『消えた心の内』/『感情のこもった声を「食べて、吐き出す」部屋』
『体が2つ、繋がる魂が2つ』/『「敵軍を睨んで、叫んでいるだけ」に見える人たちの重要性』/『参考文献「世界延命法 初級」』/『消えた心の内』/『感情のこもった声を「食べて、吐き出す」部屋』
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『体が2つ、繋がる魂が2つ』
魔法使いは必ず双子で生まれる。
人類は魔法を求め、実験を繰り返した。
ある時代。
1人の天才が魂の観測に成功。
魂と魔法の因果を証明し、魔法は魂が2つ必要だと発見。
魂の観測から数百年後。
1人の狂人が魂の抽出に成功。
魔法使いを目指し、自身に魂を注入。
体1つに魂2つは収まらず、体が裂け失敗。
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『「敵軍を睨んで、叫んでいるだけ」に見える人たちの重要性』
魔力が見え、魔力を操る魔法使い。
魔法使いの魔法は、数千人の軍を壊滅させる。
魔法使いに対抗できるのは、同じ魔法使いだけだった。
戦場では魔法使いが睨み合い、呪文を叫び合う。
敵に魔法を撃ち、敵の魔法を撃ち消す。
魔法戦の勝敗は戦場に多大な影響を与えた。
そんな魔法は、魔法使いにだけ見える。
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『参考文献「世界延命法 初級」』
神は壁を作り、国を二つに分け、片方に武力と知力を与えた。
そして、国力に覆りようのない差が生まれるまで放置した。
本来、神の創造する世界は滅びが確定している。
その滅びを覆すのは、神の力を持たない英雄。
世界延命のため、この国は存在していた。
神は壁を壊し、弱者から英雄が生まれるのを待つ。
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『事故が先か、紛失が先か』
退院して久々の自室で、見覚えのない日記を8冊見つけた。
日記には僕の記憶が、詳しく綴られている。
表紙を確認するとNo.9のラベリング。
他の日記も確認すると、No.10まである。
しかし、No.5とNo.8が見当たらない。
僕は事故で奪われた記憶が、そこにあると確信した。
「必ず取り返す」
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『感情のこもった声を「食べて、吐き出す」部屋』
旅行に来ていた夫婦が、旅館の客室で口論をしていた。
興奮して互いの声をかき消しあっている。
時間をかけて話し合い、どうにか2人は和解した。
夜、夫婦が眠っていると、部屋中に男女の怒声が響いた。
夫婦が旅館から去ったあと。
誰も居ない客室に、男女の悲鳴が響く。
「助けて‼」
「ここから出して‼」
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