第3話 最初の黒歴史

 幼少期からの読書好きで学生時代からアクティブ寄りにオタ生活を満喫していた。


 初恋がラムちゃんでバイク乗りの共通項であるふたり鷹バリバリ伝説は教科書だ。

パリピ風の湘南爆走族よりインモラルでマイナー感あふれるペリカンロードが好み。



 黒歴史……正面衝突やらかした一回目は高校時代にツレと遠征した夜釣りの帰路。

ツーリング先が二度目で……それぞれバイクは壊れても体にケガ一つ負わなかった。


 おかげで調子に乗ったんだろう三度目の正直で……残業後の湾岸線は死にかけた。

二週間記憶を失くす頭蓋骨折に脳挫傷。顎骨折で下前歯を抜いても一応五体満足だ。



 だがしかし……退屈な入院に我慢できず仕事の復帰を焦りすぎて後遺症が現れた。

どこからどこまでが幻聴だったのかおかしくなると判断つかないままに再びの入院。


 夜間大卒業後バブル末期の得意先企業引き抜き転職で各種権利は放棄して辞めた。

しばらくして薄給ながら雇用された一部上場企業直系子会社の設計コンサルタント。



 ニテツ……二晩連続の会社泊まりで無事に納品を終えてしばらくしての後遺症だ。

かなり血迷ったのかCTスキャンを拒否したことで閉鎖病棟の保護室に直行だった。



 そんなこんなのあれやこれやで結婚どころかまともな恋愛もできなかった人生だ。

それでも命あっての物種……働かざるもの食うべからずなんて昔の人なら表現した。



 底辺のお仕事かもしれないがそれでも自業自得……それなりに日々楽しめている。

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