12話

茉莉花side

「裏切り者!?どういうこと!?」

私たちは急遽集められた。

「この中で夏穂に情報を提供してる奴がいる。今なら何も手を下さない。」

お母さんの目が本気だ。智洋さんが言うには私たちがお父さんと夏穂さんに復讐しようとしてるのを誰かが夏穂さんにバラしたらしい。

「誰だよ……こんなときに限って!」

シゲが声をあげる。

「落ち着いて!こんなことしてたら仲間割れしてしまう!」

とルルカはシゲを抑える。

「裏切り者がいるか、夏穂に仕掛けられていたかだな。」

智洋さんはそう推理した。するとユッキーさんはあることを言った。

「ねぇ、その動画ってどの角度から撮られてたかわかる?」

「……!ユッキーさすが探偵だな。」

智洋さんは動画を改造分析するとあることが分かった。

「これは誰かの胸元から撮られてるぽいな。」

その発言でコリアンダーの目線が私たちハイドレンジアに向けられた。

「全員バッジを外しなさい。」

みんなバッジを外し、沙耶香さんがバッジを分解していくと

「小型カメラ……!」

それを智洋さんに渡し、動画がいつから回っていたのか分析すると

「警察署の中がスタートだ……」

「ってことは茉莉花!?あなたなの!?」

私は冷や汗をかいた。殺されるそう思った。だが

「いや、これは夏穂の罠だよ。」

と沙耶香さんが言う。

「これは夏穂が抱きついたときつけられたものだね。ったく、こんなに小さいのにやるわねぇ。」

沙耶香さんはカメラの録画を切った。

「私……ごめんなさい……」

謝って済むことではないと分かっている。だけど……

「茉莉花顔を上げて。今回のことは仕方ないわ。」

お母さんはそう優しい声をかける。

「そうと決まればはやめに決着をつけましょう。」

「証拠もバッチリだし!」

「弁護士の用意もOK!」

「よっし!みんないくよー!」

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