夜歩跨滓
愛されたかったんだ
こんな時間まで一人だなんて
やっていけない、いつまでもふらついている
灯りが鬱陶しい
だからそこかしこにあるモノは手当たり次第
殴りつけて痛みを感じて
すっきりしないモヤモヤをなんとか見ようとするが
いっこうにぼやけて不鮮明
どこかで躓いて転んで訳も分からないまま
アルキメデスの原理をなぜだか今思い出している
ふわっと軽くなるのがお望みかい、そう言われているようだ
それになんと応えたら
平気でいられるだろう
もう寂れた街の路地と路地をすり抜けて通るのは
ごっこ遊びだけで十分だ
詩全集「Look back」 那須茄子 @gggggggggg900
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