第41話

疲労困憊だったので、シャワーを浴びて早めに寝ることにしました。

翌朝、目を覚ますと、頭痛がしていました。

風邪を引いたみたいです。

しかし、今日は大事なプレゼンがあるので休むわけにはいきません。

無理をしてでも出社しなければなりません。

朝食を食べて薬を飲んだ後、身支度を整えて家を出ました。

会社に着くと、すぐに準備に取り掛かりました。

資料作りやデータ整理などやることは山積みです。

途中、何度か気分が悪くなってトイレに行きましたが、なんとか乗り越えることができました。

そして、いよいよ本番です。

緊張しながらも、なんとかプレゼンを成功させることができました。

社長に褒められた時は、嬉しくて涙が出そうになりました。

その後、祝賀会ということで飲み会が開かれました。

みんな楽しそうにしていますが、私は気分が悪くなってしまい、途中で帰ることにしました。

家に着くと、すぐにベッドに入りました。

明日は休みなのでゆっくりできます。

今日はよく眠れそうです。

翌朝、目を覚ますと、熱が下がっていました。

身体も軽くなったような気がします。

これなら大丈夫そうなので、外出することにしました。

久しぶりの外出なので、街をブラブラすることにしました。

適当にウィンドウショッピングを楽しんでいると、携帯が鳴りました。

画面を見ると、知らない番号からでした。

恐る恐る出てみると、聞き覚えのある声が聞こえてきました。

それは、かつての恋人からの電話でした。

別れてから一度も連絡を取り合っていなかったので驚きましたが、冷静に対応しました。

要件を聞くと、またやり直したいとのことでした。

正直言って迷惑だったので、きっぱり断りました。

それでもしつこく迫ってくるので、警察に通報すると脅してやったら、

ようやく諦めてくれました。

まったく厄介な男だと思いました。

それからというもの、平穏な日々が続いていました。

そんなある日のことでした。

いつものように出勤すると、突然、社長室に呼び出されました。

一体何事かと思いながら入室すると、そこには社長と人事部長がいました。

何の用か尋ねると、君には転勤してもらうことになったと言われました。

転勤先は東京だそうです。

正直、突然のことで戸惑いましたが、これも仕事なので仕方ありません。

新しい土地での生活に不安はありますが、きっと上手くやっていけるはずです。

そんなことを考えているうちに、転勤の日がやってきました。

スーツケースを持って駅へ向かう途中、一人の女性に声をかけられました。

どうやら道を聞きたいようですが、困ったことに私もこの辺りは初めてなのでわかりません。

結局、お互いに迷ってしまい、時間だけが過ぎていきます。

仕方なく交番に連れていこうと思った時、前方から歩いてきた男性が声をかけてきました。

その人は、なんと私の友人でした。

再会を喜びつつ事情を話すと、それなら自分が案内してあげると言ってくれました。

その言葉に甘えさせてもらうことにしました。

彼女とは何度か会ったことがあるのですが、とても親切で優しい人です。

そんな彼女と一緒なら安心だと思ったからです。

そして、三人で目的地に向かって歩き始めました。

道中では色々な話をしながら楽しく過ごすことができましたし、無事に辿り着くこともできて良かったと思います。

その後、お礼を言って別れようとしたところ、彼女に引き止められました。

なんでもお礼がしたいそうなのでお言葉に甘えることにしたのです。

それからというもの、彼女とは時々連絡を取り合う仲になりました。

休日には二人で出かけたりもしていますし、とても充実した日々を送っています。

ただ一つだけ不満な点を挙げるとすれば……彼女がなかなか手を出してくれないことです。

まあ、焦る必要はないと思っていますし、気長に待つつもりではいるのですが……やはり、気になるものは仕方がないです。

そんな悩みを抱えつつ過ごしているうちに、あっという間に時間が過ぎていきました。

ある日のこと、仕事が終わった後に彼女から連絡があり、会うことになりました。

待ち合わせ場所に着くと、すでに彼女が待っていました。

声をかけると、こちらに気づいて笑顔を見せてくれます。

それだけで幸せな気分になれます。

その後、食事をすることになったのですが、そこで衝撃的なことを言われてしまいました。

実は、既婚者であることを打ち明けられたのです。

初めは冗談かと思いましたが、彼女の表情を見れば嘘ではないことがわかりました。

どうやら、結婚したことを忘れていたようです。

呆れてものが言えませんでしたが、怒る気にはなれませんでした。

なぜなら、私自身も同じようなことを経験しているからです。

それに、結婚していても関係ありません。

むしろ、燃えるというものでしょう。

そう思った私は、彼女にキスをしました。

最初は戸惑っていましたが、すぐに受け入れてくれました。

それどころか、積極的に求めてくる始末です。

どうやら、我慢の限界だったみたいです。

それならば、こちらも全力で応えてあげるしかないでしょう。

彼女の家に向かう途中、コンビニに寄って避妊具を購入しました。

彼女の家に着くと、すぐに寝室へと向かいました。

服を脱ぎ捨てると、そのままベッドに押し倒します。

そして、激しく求め合いました。

お互いに汗だくになりながらも、夢中で愛し合いました。

やがて、体力の限界を迎えたところで、ようやく終わりを迎えました。

息を整えながら横になっていると、彼女が抱きついてきました。

どうやら、満足してくれたようです。

私も満足しましたし、幸せな気分になれました。

その後、しばらく余韻に浸っていたのですが、ふと、あることに気付きました。

そういえば、結婚指輪をしていないことに気づいたのです。

不思議に思って聞いてみると、どうやら外してきたらしいのです。

何のために外したのか聞いてみると、私とのセックスに集中したいからとのことでした。

健気なところもあるんです。

可愛らしい一面を見ることができて嬉しく思いました。

その日以降、彼女との関係は良好になりました。

週末になると、必ずどちらかの家で過ごすようになりましたし、頻繁に会うようになりました。

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独女は温泉巡りしていると御曹司と出会い、溺愛に包まれる 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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