偏愛と嫌悪が大都会のスクランブル交差点のように行き交う。
- ★★★ Excellent!!!
情景描写や皮肉などの表現がとても好きです。
社会に組み込まれているような人間が嫌いで、捻くれた見方の主人公にたまらなく共感。
普段からこういう見方していないと書けないような実体験じみた生々しい表現が沢山。
そして後半になるほど主人公の思いが多くなり、皮肉を言う暇がなくなるのが良い。
とくに好きな表現
「薄れていく記憶を美しく磨き上げて、後生大事に抱きしめている。」
「何十年と予算が下りないのをレトロで包み込んでごまかしている古き良き駅舎。」
「初対面の高齢者を喜ばせるのも一種の社会福祉事業らしいので、社会を構成する一員として何の感情もなく無償でサービスを提供する。」
淡々と詩的に表現する文体がマジでめっちゃ好きです。
応援してます!お互い、執筆頑張りましょう!