窮鼠と改造人間
四月四日は月曜日であった。
ジリリリリンッ!けたたましい目覚まし時計の子守唄をBGMに惰眠をむさぼる。
…やっぱうるさい。
「あと五分…」
目覚まし時計に手を伸ばした。
これでよし。ごろりと寝返りを打つ、
「良くねえ起きろ。」
可愛くねえ声、そこには幼女の顔があった。
どうしてこんなことになったかというと…
時は一昨日、九条さんが猫噛をブン殴った後のこと。
猫噛をとりあえず目立たないように近くのファミレスに連れて行った。
「九条てめえ、覚えてろよマジで…」
猫噛はドリンクバーから取ってきたメロンソーダを啜りながら、九条さんを睨んだ。
「いきなり攻撃したの多分彩子ちゃんでしょ。」
「む・・・にしても殴ることはないだろ」
不満そうな猫噛から目を離し、九条さんは語り始める。
「このガキは、猫噛っていうんだけど…自己紹介されてるんだっけ?」
しかも結構辛辣である。
「私の捜査の協力者だよ。」
「協力者?」
「やっぱ言ってなかったか…」
大きくため息を吐く九条さん。
「彼女は彼女で、事情があってね、、、そこらへんは本人から聞いた方がわかりやすいかな、説明してくれる?猫噛」
「あー、あんま広めたくないけど、ま、いいか。」
メロンソーダを飲み干して、グラスを机にたたきつける
「回りくどいのは好みじゃねえ、結論言うぜ」
ごくり、と僕は喉を鳴らす。
「アタシの目的は、秘密結社をぶっ潰すことだ…!」
「なにぃ…!」
僕は驚愕の発言に目を見開く。
「そんなかっこいい名前の会社が!?」
「会社じゃねえよボケ。」
「『社』ってついてるのに?」
「それ全部会社になったら神社とかどうなんだよ」
「かっこいい・・・の?」
九条さんは一人ぽつりとつぶやいていた。
赤信号を渡れない @mesa-jp
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。赤信号を渡れないの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます