第38話

翌日、事務所行ったけど。いったい誰なの?

まさか年上バツイチな旭川恵あさひかわめぐみさん…?それとも、独身メイクの餅月もちづきさん?


聞けない…。


「ほのかさんすみません。社長室までお願いします」


朝礼後に社長からの呼び出し。…あの手紙の件だったりして…。社長と対面して座ってみるとなんだか緊張してきた。


「零くんから頼まれたんですが、離婚届を早く出してほしいとのことです」


「…は、はぁ?そんなの人に頼むとか!どうかしてますよ!」


しかもなんで社長に!


「零くんは、精神的に参ってるようで。あなたに会うのが怖いそうです」


「言い訳してるだけですよ?」


「自分で提出できないのなら、こちらに記入お願いします」


離婚届…なんで持ってるの?昨日先人さん持ってきたのに。


「あの人浮気してたんです。だから反省させてたんですけど」


「事情は知りません」


「こんなの書きませんよ?」


「ではいつまで引き伸ばすんですか?」


「社長、零さんが悪いんですよ?浮気して、本当最低なんです」


「頼まれたので、記入お願いします」


なんでこんな、厳しいの?

優しくない…


「零くんの彼女を知っていますか?」


「なにそれ、浮気相手のことですか?」


「ピーチさんのことです」


「は?」


「あなたは、みのるに変な手紙を出してこじれさせようとしてる」


「な、なんのお話しでしょ、う」


「あと、彼女の下着を撮影初日に切り、嫌がらせをしたのはあなたですか?」


「違います」

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