この作品がすごく好きです。
個人的には、これだけ苦しさを訴えても文中の「あなた」はきっともう帰ってこないのだろうなと思いました。
マサはエアコンや扇風機が嫌な理由を上手く伝えられず、語り手もそれらの必要性を彼に伝えられず、どの関係性でもコミュニケーションが上手く機能していない哀しみが、本来なら異言語間のコミュニケーションを取り持つための機械翻訳ツールで語られている皮肉が効いていて、痺れました。

誰かを守りたくて、でもそんな自分と世界がずれてる感じ。歌のセリフじゃないけど「心と身体が喧嘩して」……みたいな感じ。分かるので切なくなりました。愛情の極限のどうしようもない感じ、好きです。