会社を辞めようの巻
目が覚めて日曜が終わったんだと悟った。
今日は月曜日。
カーテンを開けると眩しい日差しが入ってきた。
充実してる人なら「今日も良い一日になりそうだ!」
とでも思うのだろうか。
惰性でスーツに着替えて、家を出る。
いつもの通勤の電車、道、店、景色、なーーーんにも面白く
もないし、これから会社に行くなんて新手の拷問か?
出社をして、今世紀一番覇気のない「おはようございます」を
言って、座りたくもない自席に座る。
今って人生の起承転結のどこにあたるん?
このまま天使が上から降ってきて、連れてってくれないかな。
そんなことばかり考えながらでも、仕事はできちゃう。なぜ。
意味のない朝礼が終わって、昼休みまでまぁ長い。
ほぼ無意識で仕事をこなし、昼休みにコンビニでいつもの
おにぎりとサラダ。
デスクで食べると、こうも不味くなるのは不思議。
電話に出るのも苦痛、メール返すのも苦痛、集計や資料作り
も報告も合間の会話も苦痛だ。
そんなこんなで20時が過ぎてぱらぱらと皆帰り始めるのを
見ながら、カップラーメンにお湯を注ぐ。
ある程度のポジションだからすぐに帰れないし、
基本終わりがないから、21時30分位に無理やり帰る。
帰り道、バカみたいに大声あげながら3~4人でつるんで
歩いている40~50位のおっさん。
まぁ周りから見れば俺も同じおっさんだけれども。
帰りの電車も混んでるし、ぶつかっても何も言わないやつ、
奥に詰めないやつ、お前ら頭の中で何回も殺してるからな。
帰っても何にもないからといって、どこかに寄ろうとも
思わないし、疲れてるし、帰りにコンビニで弁当買って、
家の前に立って鍵出す瞬間がギリ生きているな、って思う
くらい?
電子レンジでチキン南蛮弁当温めて、その間にトイレで
「会社、退職代行」と検索。
新卒か、と思いながらチンとなる音で気付いて、トイレ
から出て、弁当を取り出しテーブルに置く。
箸もらってなかったわ、また立ちあがるのが面倒くさい。
なにも言わずに辞めるか。
そうだ、今まで良い子ちゃんだったのがいきなり飛んだら
面白いだろ、明日から死に活だ。
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