第94話 僕と魔草栽培と試験

「植物系の魔物が育てられる?聞いた事が無い。」


「そうだべ。それに種を攻撃に使う奴も居ただよ。その種が発芽して増えるんでねぇだか?」


『勿論違うぞ?あれは攻撃用の発芽しない種で合って、そこから芽が出る事は無い。正確には次代に育つ芽が出ない、だがな。』


「はっ!そう言えば人の体に入った種が発芽して蔓が生えて来る敵が居ただよ。」


『拘束用の種だな。それ以上の成長はしない。』


「種ではなく葉っぱを飛ばす奴。噛み付いて来る奴。花粉で状態異常を引き起こす奴は?」


『全て攻撃用の”使い捨て”だ。獲物を捕食する為の武器という奴だ。』


ほえー、聞いてるだけで色んな種類が居そうだね。そう言えば僕って植物系の魔物に出会った事無かったよ。一度見てみたいなぁ。


『探しに行けば良かろう。この森にも数多くの魔草が生えている筈だ。』


「魔草を見つけても種が貰えるかは解らないよね?」


『そこは運次第としか言えんな。奴等と対話は不可能故な。』


 「そこはかとなく、ミノルならどうにかしそうな気がするべ・・・。」


「同じく。」


「えっ?何で?」


「こったら沢山の作物を作っといてどうして呆けてられるだか。」


「だって魔物何でしょ?だったら作物と違うんじゃない?」


「そもそも農園で魔物を育てて良いのかという問題が在る。」


「そっか、もしかしたら禁止されてるかもしれないよね。だって一応ここはハーメルンの一部な訳だし。ヤマブキさんに聞いてみよう。」


「連絡取れるだか?」


「気が付いたら返してくれるから大丈夫。」


さて連絡してみようっと。


ヤマブキさんへ、忙しい時にすみません。


チュー太からの連絡で今回騒動を起こした人達に僕の農園が狙われているみたいです。


狙いは世界樹の種みたいで最初は進化したミズチに結界を張って貰って対処しようと思ったんですけど、相手の後ろに神様が居るっぽくてミズチだけじゃ対処出来ないかもしれません。


とりあえず神様の事は知り合ったシスターに聞いてみようと思っています。それで今は他の人達が襲撃して来た時の事を話し合ってて、農園の防衛力を上げようって話になりました。


ミズチが魔草(植物系の魔物?)を育ててみてはどうかって言ってくれてるんですけど、農園で育てても良いですか?


種の入手方法が特殊みたいで、手に入るか解らないですけど手に入ったら育ててみたいです。


手が空いた時に連絡下さい。ミノルより


「ほい送った「気になる情報を山盛りにして送りつけるんじゃないわよ!!」あれ?ヤマブキさんがどうしてここに?」


「逃げた蠍団の連中をあらかた捕まえて、ミノル君にお願いが在ったからこっちに向かってたのよ。それなのにあんな連絡送ってきてどおいうつもりなの!」


「あわわわわわ。」


「ヤマブキ落ち着く、ミノルが目を回してる。」


「オラもこんな感じだったんだべかなぁ。気持ちは解るだが落ち着くだよ。ミノルの頭が分身してるように見えてるだよ。」


あばばばばば、世界が回ってりゅぅぅぅぅぅぅぅぅ。


「で、貴方がミズチさん?」


『左様。我がミズチ。ミノルの盟友である。』


「そ、水害とか起こさないでね?ハーメルンの街に迷惑を掛けないなら何しても良いわ。」


『随分とあっさりとしておるな?我これでも随分と異形だと思うのだが・・・。』


「シュタナの水神様が来てくれたのよ?それだけでハーメルンの治水関係は大助かりなのよ。盟友って事だからあんまり無茶は言えないけど、時々仕事をして貰うから気にしないで。」


「なぁなぁ、ヤマブキは肝が据わってるだな。龍相手に物怖じしてないべ。」


「多分大鎌持ったままだから戦闘モードなんじゃ無い?さっきまで大捕り物してたみたいだし、テンション上がったままなんだよきっと。」


「後で思い出して青い顔する奴。」


「こらそこ!コソコソ話しない!」


「「「はいっ!」」」


解ったのでその大鎌をこっちに向けるの止めてくれません?


「それで、推定神様がこの地を狙ってると。」


「あっそこは何とも。でもカイザーフェニックスが持っていたスキルが強すぎるって話になりまして。」


「オラがちょこっと聞いた話だと、スキルを貰う為に条件を付けらたって聞いただよ。」


「だから神が出て来るかは不明。出てくるとしてもどんな神か解れば対策出来ると思う。」


「まぁそっちは良いでしょう。それで魔草の事ね。結論から言うと栽培は許しません。」


「やっぱり?」


魔物だもんね。それを街の近くで育てる何て何してるんだって話だし。


「勘違いしてるようだけど、”今の”ミノル君には許可が出せないってだけよ?」


「許可が在れば良いんだか?」


「魔草の一部には人に有益な物も存在するのよ。でも相手は魔物。異常繁殖した場合や、突然変異を引き起こした時なんかに対処出来なきゃ街が壊滅するかもしれないでしょ?昔それでやらかして滅びた街も在るし。だから魔草の栽培は許可制になったの。だから栽培したいのなら試験を受けて貰うわ。」


「その試験って言うのはどういう物なんです?」


「ズバリ、戦闘能力ね。」


「あっ無理です。」


「完全に無理。」


『無理だろうなぁ。』


「無理なんだべか?スキルを取れば戦えるだよ?」


「ゴンザ。前にも言ったけど僕って極度の運動音痴なんだよね。」


「そう言ってただな。んだども色んな武器を試してみたら1つは合う奴が在る筈だべ。」


「初期武器は全部試したよ。」


「ん?」


「街で買える初期武器は全部、試したんだよ。」


「・・・・あー。駄目、だったか?」


「うん。」


街で買える初期武器はどの街でも決まってるんだよね。そこから派生したり、複合したりするけど基本は街で買える初期武器が大本。で、僕はその初期武器全部に適性が無かった訳で。


「僕に戦闘は無理なんだよぉ!!」


「落ち着くミノル。ほら鍬持って。」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」


「武器は駄目でなして鍬なら使えるんだべ。不思議なもんだべ。」


「悲しみをエネルギーに変えて物凄いスピードで耕してるわね。所で鍬も武器になるのだけど、試してみた?」


「試した。敵を攻撃しようとしたらすっぽ抜けて頭に当たる。振りかぶったらお尻に刺さる。何とか振り下ろしたら足に当たる。危なくて鍬以外で試せてない。」


『もうそれ呪われておるじゃろ。我が解呪してみるか?』


「解呪なら私も試した。無駄だった・・・。」


「したらどうすっぺかなぁ。戦えないと魔草の育成は出来ないべ。他の方法を考えるだか?」


「うーん、魔草を育てるって案は良いと思うのよ。問題はミノル君の戦闘力って話。まぁ実はミノル君自身に戦闘力が無くても大丈夫なのよ。」


「そうなんだか?」


「ええ。戦闘力を見るのは暴走した魔草を処理出来るか見る為なのだから、薬で枯らしたり火で燃やしたりも全然OKなのよ。で、ミノル君には心強い子達が居るでしょ?」


「きゅっ?」


「成程。ミノルが飼ってる子達の力を借りれば良い。」


「そう言う事。残念ながら盟友は同盟相手ってだけだから試験に参加出来ないけど、農園で飼ってる家畜なら大丈夫よ。」


「ウー太とウェアは解るだが、この兎っ子達は大丈夫なんだべ?こったら可愛らしいのに。」


「あら、聞いてないの?種族名は変わっちゃったけどこの子達元は森の首狩り族。ヴォーパルよ?」


「聞いた事在るだよ。森の奥に無暗に立ち入ると首狩り兎に首を斬られるだ。こん子達がヴォーパルだっただか、後で手合わせして欲しいだ。」


「という訳だからミノル君は簡単に試験をクリアできると思うわ。だからそろそろ戻ってきなさーい!!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」


ミノル農園の農地がさらに広がった。


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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